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骨髄バンクに登録していた私が骨髄提供した話14

退院は10時。

朝起きて、患者さんのことを考えていました。
私の造血幹細胞が入ったことで身体にどんな反応が起きているのか、いま苦しいのだろうか。
どうか、「異物だ」と反応しないで。
どうか、生着してほしい。


ずっとつないでいた点滴を外し、最後の血圧測定、採血をしました。
身体を拭き、傷口を消毒して透明フィルムを貼ってもらいました。
自然に剥がれるまでそのままにしておけば良いので、退院後の傷の処置は必要ありません。

着替えて荷物をまとめ、病棟を出るとコーディネーターさんがロビーで待っていてくれました。
病院の玄関でお別れする前に、通院や入院の証明書をいただきました。
自治体の助成金申請に必要なものです。

これから数日電話で状態を確認しますと言われました。
そして全く痛くなくなったとなるまでサポートを続けますという、心強いお言葉をいただきました。

もう既に痛みはほとんどなく荷物も自分で持てましたが、コーディネーターさんの勧めで帰りは公共交通機関ではなくタクシーを使って帰宅しました。

退院日は休日でしたので、家では夫と子供が出迎えてくれて、労ってもらいました。
早速お風呂でシャンプーできたのが嬉しかったです。

そして子どもと約束していた
『傷口見せ』。
子どもは特に怖がりもせず珍しそうに眺めてからニコニコして「がんばったねぇー」と言ってくれました。
こちらこそ、留守の間お父さんとおじいちゃんと仲良くしててくれてよかったよ。

翌日(採取日含め4日目)にはもう何ともなくて、生活に制限はありませんでした。
さらに気にしなくなった頃、透明フィルムが勝手に剥がれました。退院から10日くらいのことでした。

退院2週後に『採取後健康診断』を受けました。
主治医の先生やお世話になった看護師さんに改めてお礼を伝えることができてよかったです。
採取から3ヶ月経過後にアンケートが届いて記入したと思いますが、用紙を無くしてしまいました。

内容は
入院日数
痛みの場所と程度
日常生活復帰に要した日数
入院中に使用した薬(抗生物質、解熱鎮痛剤、鉄剤など)

現在採取した場所に痛みがあるか
骨髄提供について不安はあったか
骨髄提供について家族は賛成していたか
もう一度提供を依頼されたらどうするか


採取後1年間はドナー登録保留となり、その後登録は継続となります。
保留のままにする、取り消しするなどがあれば意思を申し出ます。

私はいったん保留にし、ヘモグロビン値が低く出てしまった原因を探ろうと貧血の検査や治療をして改善したので登録を再開しました。

次またチャンスが来たら、確認検査でヘモグロビン値が高く出るように、バランスの良い食事、睡眠、適度な運動をコツコツやっていきたいと思います。



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