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中小企業診断士受験生ものがたり 第4話 「#歩いて覚える中小企業政策」

R4年4月。
診断士無言朝勉会(無言勉強スペース)で勉強のペースを掴んだ私は8月の一次試験合格に向け勉強を続けていた。一次試験合格で強く意識をしたのが記憶力の定着である。中小企業診断士試験をご存知ない方に対し説明すると、中小企業診断士は一次試験と二次試験に分かれている。一次試験は7科目マークシート式(1科目100点・計700点)で、二次試験は4科目論述(1科目100・計400点)と口述試からなる。一次試験は科目数も多いので範囲も広く暗記量も膨大なので、少しでも関連付けて記憶の長期化を図る必要があると考えていた。

具体的には、勉強した内容を現実世界のものと関連付け記憶力の定着を図ることを意識した。例えば、財務・会計であれば実際の企業の財務諸表を見たり、経済学・経済政策で言えば経済ニュースを見るなどしていた。ただ1次試験の7科目のうち1科目だけ私の中で関連付けがしにくいものがあった。

それが「中小企業経営・中小企業政策」である。

この科目は、2部構成となっており、前半(50点)は前年の中小企業白書から出題され、後半(50点)は主に国の中小企業政策に関する知識を問う科目である。前半部分は、前年のニュース等を題材としているのでイメージしやすいが、後半部分は仕事で中小企業支援に直接携わっていない自分としては、どうにも馴染みにくいものが多かった。そこで、テキストに出てくる団体(中小企業基盤整備機構や日本政策金融公庫)を調べてみると、どうやら私の住まいの東京を中心にあることがわかった。「各団体を気分転換も兼ねて見て行ってみようかな」とふと思い、何気なくこちらの投稿をした。

この投稿に書いてある通り、私個人の息抜きで考えていたが、想像以上に反応がよく驚いた。

当初は1人でふらっと行く予定であったが初めてオフ会を企画してみることにした。SNSで企画をやるのは初めてであったが、折角やるなら参加者に楽しんでもらいたいと思い、事前の企画会議をスペースで行うなどし盛り上げるようにした。そして遠足のしおりと称して、当日回るルートも事前にポストした。

見学する各団体は基本土日は営業していないため、当日は平日に有給を取り受験生9人で朝から集まった。

中小企業診断協会からスタートし、中小企業基盤整備機構・中小企業庁・日本政策金融公庫などを1日かけて回り湯島天神で合格祈願もした。そして、会の最後には、独立して活躍されている中小企業診断士の方をお招きし飲み会を開き、お互いの合格を誓いあった。当日は、「#歩いて覚える中小企業政策」 というハッシュタグをつけ1日の動向をXでリアルタイムで発信した。(この時のタイムラインは大分汚してしまったのを今でも反省している。ごめんなさい)このイベントは成功を収め自分としても非常に楽しい思い出となっている。

中小企業診断協会
ここがスタート地点です👣
東京商工会議所発祥の地
商工会議所の歴史を勉強✨
中小企業庁
超立派なビル!さすがに中は入れませんでした😂
中小企業基盤整備機構
ビルの受付前までしか入れませんでしたが、テキストに出てくる団体が数多くあり感動🥹
湯島天神で合格祈願🈴
私は現金を忘れたのでお賽銭のお金を借りました🤣

そして、このイベントでオンラインだけでやり取りしていた受験生とリアルな交流を初めてすることでお互いの診断士受験にかける思いなども聞くことができモチベーションが高められた。また各団体を見学したり独立診断士の方とお話することで資格勉強が実務に直結することを感じられることができた。正に中小企業診断士の資格勉強が実務に直結し中小企業支援に貢献できることをわずかではあるが実感できるイベントとなった。

なお、肝心の中小企業経営•中小企業政策の本試験結果であるが、R4一次試験において中小企業政策の政策部分で40点/50点(80%)取ることができ合格点60%を大きく超えることができ、このイベントの成功が試験の結果でも発揮できた。

(第5話へ続く)

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