【おすすめ本投稿】田中菊雄『現代読書法』講談社学術文庫

マシュマロで、読んだ本のことを教えてもらいました。


twitterで流されるのがもったいないので、こちらにも保存。(いやだったら消すから教えてくださいw)

以下マシュマロ。

質問回答ありがとうございます。せっかくですので、本の感想というか紹介というかをお伝えしたいと思います。


 田中菊雄という方の書かれた『現代読書法』という本です。一番新しいものだと講談社学術文庫から出ているものでしょうか(絶版ですが)。全部で三十四章と章数は多いのですが、一章の長さがそれほど長くないので全体としてはコンパクトにまとまっています。エッセイ集のようにも思えますかね。
 タイトルの通り読書について語っているのですが、実際は一冊の本をどう読むか、という具体的な方法論は少なめです。全章のうち四章分くらいでしょうか。


 むしろメインは「〇〇と読書」とか「〇〇のための読書」といったように読書とその方法を軸としてそれらが人々の様々な活動や生き方にどう関わるかという話です(「研究のための読書」「社会人と読書」、「少年少女と読書」「老年と読書」「旅行と読書」等々)。


また他にも根本的な読書の意味についての話や、図書館の利用だとか賃借・購入の話、新聞雑誌の場合どうなるかという話もしています。


 著者の田中菊雄氏は、大学を出ていないにも関わらず独学と英語正則学校などによって大学の教員となって、岩波英和辞典の編纂も行なったという人です。それ故か著者の読書という行為への愛や、過去の人々の言葉を引用する姿から本への愛というのもヒシヒシと伝わってきます。ふとした時に読み返すと、みにつまされる諫言や背中を押してくれる一言などが目に入ってきて読むたびに新たな発見があります。本や読書が好きだという人には全力鼻息荒くして読んで欲しいと伝えたい本ですね(絶版ですが)。


 個人的にとても心に響いた言葉は教養についての説明で、『いわば「耕された心」の調和ある一つの統一、めいめいの生活の中に織込まれる洗練された知情意の全人的統一である』という言葉と、「少書精読他書通読」という言葉です。後者は僕自身実行しようと努めているスタイルでもあります。


この回答のもとになったマシュマロはこちらでした。


ネオ高等遊民さんこんにちは(と書いてある)


私が今までで読んで実に影響を受けた本の中に、田中菊雄氏の『現代読書法』という本があります。読書法の本というとやはり『本を読む本』が挙げられるとは思いますが、私は『現代読書法』の方が好きで、ことあるごとに読み返し、非常に気に入っております。そういうこともあり、この本を人にも薦めたいという気持ちがあります。


ですが、実はこの本は絶版となっているのです。こういう場合、人に薦めていいものでしょうか。良作必ずしも重版ならず、というのは世の常ですが、だからといって人に薦めない方がいいのか、とすると歯痒いものがあります。


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