ぽんこつな宇宙

涙で歪んだ世界に、貴方の影が消えた。あの日の悲しみは風が遥か遠くへ連れていった。
人は誰もが内に炎を秘めているから、孤独な時に身を寄せ合い、凍てつく夜は体温を分け合う力を識っている。深く傷つき動けないときは手を当てて、まだ生きているよと教え合い、共に峠を越えよう。
手札を見せ合うように痛みを分かりあうことはないけれど、心を震わせて共鳴しよう。溢れそうなほどの不幸を抱えたとしても、目の前が果てしない闇で覆われてしまっても、少しでも多く笑っていよう。幾多もの人々に馬鹿だと貶されても、茨の路に毅然と咲く花であろう。涙があるべき処へ還ったら、あとはきっと咲くだけと、幻でもいいから信じていたい。
私の闇は深いから、貴方のくれる変哲のない言葉がきらきらしている。私のぽんこつな宇宙は、今日も貴方のくれた言葉で輝くけれど、貴方はそれを見て滑稽だと笑うかしら。六畳間から見ていた星に願うよりも貴方に一番星であって欲しいと、貴方の安っぽい言葉に祈り込めたならば、いつの日か、私は貴方の星になれるだろうか。

詩や小説をはじめとする創作活動をしていますが家計は火の車です。少しでも興味持っていただけたらサポートなどしていただけると嬉しいです。これからも創作で走り続けるためにご支援よろしくお願いします。