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インターン モモカ 2020.08.28

「平面を立体にするのが、
私たちの仕事だからね!」

皆さま、お久しぶりです。
インターンのモモカです。8月半ばにお休みを頂いておりましたので、今日が4日目の活動となります。心機一転頑張ります!

さて、ここで少し、昨日の貴重な経験をご報告させてください。
インターン初日にお声がけ頂いたご縁で、
三鷹の井関製本様へ、製本の見学に行って参りました。

最寄りのバス停まで「鷹5」のバスに揺られ、
ワクワクしながら三鷹の景色を眺めていると、
なんだか小鳥書房を目指して初めて谷保へ向かった日の心情と重なりました。
「この先に素晴らしいことが待っている」と考えると、マスクの下でつい、口角が上がってしまうのを感じました。

正面の大戸から中へ入り、
最初に圧倒されたのは音です。
太鼓のようなシンバルのような、様々な音色が響き渡り、それが製本の機械のものだと気づいたのは、少し遅れてからでした。
力強くリズミカルで、「本が生まれる音がする…!」と勝手に感動していると、
従業員の方が、今日お世話になる皆川様に取り次いでくださいました。

最初に、製本のバリエーションと仕組みを学び、そこから1階、2階の作業の様子を見学する、という流れです。

今日は並製本の機械が動くとのことで、
折りや丁合、断裁の様子を間近で拝見できました。
皆川様のご解説によると、
特に断裁は製本の最初と最後に行う重要な作業で、刃をどこにどう下ろすかは断裁担当者の腕にかかっているとのことでした。

「カレーライスのにんじんを切るときのような感じ」と皆川様。
「にんじんの切り方を決めるにしても、カレーライスという完成形をイメージしないと決まらないでしょ?」

完成形を見据えて、一つ一つ断裁の調整を行っているそうです。
ベテランは遠目でもカットのズレ(1ミリでも!)を見抜けるのだとか…すごい…!

また「背丁」も初めて耳にし、目にしました。落丁、乱丁を防ぐための模様で、断裁の時にカットされるので読者が目にすることはありませんが、確実な製本のための工夫として、なくてはならないとのことでした。

「製本者は黒子。奥付に名前が載ることもなかなかない。でも製本は、平面を立体にする大事な役割!」

皆川様は、製本のお仕事をこう表現なさっていました。

手で触ることのできない、まだはっきりとした形をとらない「ものがたり」を、1冊の本という形に整える。誰かに届けられる形に仕上げる。それが製本。
そして井関製本では、その製本に関わる作業をオールラウンドに手掛ける。
皆川様の言葉に、そして製本とまっすぐ向き合う井関製本の方々のお姿に、
「本を本として形づくる役割」への自負と信念を垣間見ました。

この困難なご時世に、ここまで贅沢な見学を
叶えてくださり、本当にありがとうございました。書ききれないほどの「現地だからこその発見と学び」を得ることができました。
皆川様をはじめとする井関製本の皆様に、この場を借りて改めて御礼申し上げます。

また、今日から新しいインターンの方が
入ってくださいました!
この方の描く絵がとても美しくてスタイリッシュで色に深みがあって…!日々の楽しみがまた増えました。

今日もお読みくださり、ありがとうございました。来週もよろしくお願い致します。

下に井関製本様で撮影した写真をお載せしておきます。

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