ゲーム「ディアブロ・イモータル」感想

質問:ディアブロイモータルやらないんですか? 面白いですよ!

回答:アイポンでプレイを始めたものの、グローブのような両手を有する巨漢少女にとってあまりに操作性が劣悪であり、早々にPC版へと切り替えるも、スマホに最適化された低解像度のグラフィックが散見されるばかりか、ゲーム性までもケイタイに最適化イコール簡略化されてしまっており、アクションとしてはかなり大味であると言わざるをえない。ストーリーにしても、あいかわらず2までの固有名詞だけを流用した質の低いアメコミみたいな内容で、エンディングまでひと通りプレイしたあと、すでにディアブロ2Rへと出戻っていることをまず諸君にお伝えしておく。

 私のシリーズ遍歴を紹介するならば、初代ディアブロはなんかエロゲーをやるためのボードがブッささったPC98で、モデムをピーガー鳴らしながらテレホーダイ時間にプレイし、セーブデータがローカル保存なのをいいことにKing's Sword of HasteやStorm Shieldをdupeで増やしまくってーー該当アイテムを地面に落として、すぐひろうみたいなウル技(テク)ーーいた生粋のBuriza-Doッ子であり、を人類史上最高のゲームとあがめたてまつり、をオークションハウス閉鎖くらいでアホらしくなって離れ、4のトレイラーを見て、「3のシステムでマップ間をシームレスにしただけじゃねえの?」と罵りながらも淡く期待することをやめられない、ディアブロ界隈でよく見かける、きわめて標準的なファンである。

 当シリーズ全体に持っている印象だが、ディアブロ1・2はエヴァ序破、3はエヴァQとだけ言えば、ここ2年ほどnWoを追いかけている君には、もう何の説明を付け加える必要もないほど、完璧に伝わったのではないかと思う。2までの開発陣はとっくの昔に全員Buriza-Doを退社しており、3以降はガワと固有名詞だけを残したベツモノなのである(序破の製作陣をほぼ引き継ぎながらベツモノとなったエヴァQは、さらに罪深い)。3はレベルMAX(60きっかり)「まで」を楽しむゲームなのに対して、2はレベルほぼMAX(94くらい)「から」を楽しむゲームになっていて、エンディングまでを一区切りとするプレイスタイルでは差異を感じにくいかもしれない。しかしながら、レベルMAXに到達してから過ごす時間が、やがて総プレイ時間の99%を占めるようになるハクスラにおいて、この違いは決定的かつ致命的になるのである。

 ディアブロのゲーム性はよくパチンコになぞらえられるが、2がアナログの地味な演出(チューリップぱかぱか)で射幸性の高い昔の遊戯台だとするなら、3はデジタルの派手な演出(CGエフェクトきらきら)で射幸性の低い今の遊戯台だと指摘できるだろう。そして、ご質問のイモータルは3のシステムを引き継いでいるばかりか、さらに最強キャラの育成には15,000,000JPYほどの課金が必要となっており、パチンコはパチンコでもカイジの人食い沼みたいなシロモノであることが、オープンベータの段階ですでに明らかとなっている。「かーっ、2のゲーム性ならそのくらい喜んでポンと払ったのになー、かーっ、2のゲーム性だったらなー」などとのたまいつつ、千五百万円の入ったビニル製サイフの口をビチビチゆわせながら閉じている次第である。なので、PvPを目的としたクランなどには、くれぐれも誘わないように! 人間関係への恐怖感と劣等感から、他人の関心と時間をまずカネで買おうとする類の、愚かな金満家なのでな!

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