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創作、エッセイ、思考

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自作した小説、エッセイ、詩っぽい何かをまとめています。引用文は架空の作者と本です。
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#詩

砂漠の夢を見た。白い砂漠。
生きているものは何もない。暑くもない。ひたすら砂だけが続いている。
砂をすくい上げると、それは届かなかった言葉たちだった。
ぼくは自分の言葉の砂漠に立っている。
ここは己の孤独そのものだ。
静寂が叫んでいる。

小鳥遊ひよの
2か月前
4

充電コードと人間関係は絡まるものよ。

小鳥遊ひよの
4か月前
4

「私だって愛されたいって思うよ。ただ、それを愛という形で受け取れるかどうかわからない。相手の感情が強いほど、それは恐怖へと変わってしまうから。どうして無価値な私に執着するの?期待に応えられない罪悪感と、期待に応えようとする自己犠牲に支配されてしまう。愛されたくて、愛されたくない」

小鳥遊ひよの
4か月前
7

「ビルの屋上へ行ったら、私は死んでしまうのか試してみたいのです。私の幸せから奪われた一本の鍵によって、屋上への扉は開けられてしまった。幸せは酸化して辛さへと錆びている。人はビルから墜ちて死ぬのではありません。求める幸せと現実の辛さの落差によって死ぬのです」

小鳥遊ひよの
4か月前
7

死ぬまで文字の海を泳ぐ鳥でありたい。

小鳥遊ひよの
6か月前
7

夕暮れ時が一番好きだ。
世界が飴色になって、黒く融けて一つになる。
自分と世界の境界が曖昧になっていく。
夜だけがぼくを包んでくれる毛布だ。

小鳥遊ひよの
6か月前
6

「あなたの五感を奪う文章が書きたいの。見た瞬間に本へ落ちてしまうような──。それは読むという段階を踏まない。それは物語の中で、あなたの人生として経験される。気づいているかしら、あなたはもうここに居るということに──」 九十九もずく『感覚を掬う』

「可哀そうに」って言う人はね、「私が助けるから待ってて」とは言わないんだよ。

小鳥遊ひよの
7か月前
3

「すべてのものには引力がある。
地球に引かれるのと同じように、人同士も引かれ合っている。
その人と人とを繋ぐ引力が弱まって消えた時、人の心は支えを失う。
人は地に落ちて死ぬのではない。
切り離された人は空へと吸い込まれて、誰の目からも消えるのだ」

栗花落つゆる『花は空に落ちる』

小鳥遊ひよの
7か月前
4

「責任を果たした者は、言い訳なんかしないのよね。『これだけしてやった』とかよく言うけれど、責任を果たしたアリバイのためにあなたを利用する人間ほど無責任な存在はない。責任は自分が自分とする約束なのだから。」

九十九もずく『責任の不在証明』

小鳥遊ひよの
7か月前
4

「正義の反対って何だと思う?」
「そりゃあ、悪じゃないですか?」
「違うわ」
「違うの?」
「正義の反対は──正義よ。正義が反対の正義を“悪”と思っているだけ」
「うわあ、邪悪っすね」

九十九もずく『戦争と悪魔』

小鳥遊ひよの
8か月前
3

眠れない夜に乾杯。
4年前から睡眠薬を飲まないと眠れなくなった。
身体が眠りを拒否している。
起きていても、不安しかないのにね。
おいしいお酒が飲みたいな。
でも、今飲んでしまったら、家への帰り道を忘れてしまうだろう。
癒えない家なんて忘れなよ。
血よりも濃いお酒を。

小鳥遊ひよの
8か月前
4

傾いても倒れないでいたい。
ウイスキーを飲んで、どうにか生き延びていきたい。
これは人生という砂漠を歩くための命の水だ。
最低な毎日も、ウイスキーに溶けた時間が癒してくれる。

小鳥遊ひよの
8か月前
3

出会いと別れは人生の呼吸だ。 息を吐かなければ、新しい空気を吸えない。 その人と離れることで、出会える人もいる。