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修羅場中に人生初フォントを5分で作った話
ずーーーーっとお蔵入りになってた記事なんですが、本日4月10日が「フォントの日」ということで公開することにしました。
「フォントってこんなに気軽に作れるんだ!」という、どなたかの後押しになれば。
新生活の新しい趣味に、フォント作成なんていかがでしょうか。
※記事中のアプリのお値段は記事作成当時の物ですので、変わっている可能性大です。
1.修羅場中にうっかり人生初フォントを作ってしまった
2022年12月の年末、誰もが師走として走り回り、〆切に追われる中、
ふっと魔が差して、かねてからやりたかったフォント作成をしてみたら、
5分でフォントが作れてしまいました。
せっかくなので、その経緯をまとめたノートです。
2.あこがれの存在、フォント作成
ところで、デザインに関わる者なら、フォントって憧れじゃないですか…?
「フォント作ってみたい!」と思って早幾星霜。
まだモリサワのフォントをインストールするのにフロッピーが必要だったウン十年前。雑誌の付録なんかにフリーフォントが付いていた頃です。
「フォントってどうやって作るんだろう…?」
当時、調べて出てきたソフトはウン万円超え!
それは無理だわ〜と諦めた思い出があります。
3.フォント作成ソフト、お安いのがある!?
それからもフォント作成への憧れは冷めやらず。
とはいっても何も調べないまま過ごしてきました。
が、2022年になってまた「フォント作ってみたい!」の気持ちが高まり、「今ならなんかいいソフトあるんじゃない!?」
と探して見たところ、色々出てきました。
◆Fontlab Studio:有名ソフト。価格:$673.95。お高い!
◆iFontMaker:今回注目したアプリ。価格:$7.99。お安い!
これならワンチャン! と希望が持てました。
他にも2万円前後のアプリが複数あり、かなり選択肢のある状況に。
中には無料で作れるアプリまでありました。
特に「iFontMaker」は、フォントで有名なフロップデザイン(@flopdesign)さんが紹介記事を書いているのを読み、
「これいいじゃん!!!!」
となりました。
4.ゆうたONEさんのadobe出演動画に出会う
更に、個人的にカリグラフィーを書いている時からちょくちょくいいねを下さっていた、
格好いいロゴやフォントの名手・ゆうたONEさん(@yuta_ptv)がAdobeMAXに登壇。
その動画がサクサクッとフォントを作っていって最高に気持ちよくてですね、ますますフォント作りたい気持ちが高まりました。
こちら、約25分でまとまっている上、実際のフォント作成は15分で終わっています。
スピーディで見てて凄く気持ちがいいので、よかったら是非見てみて下さい。
5.年末の修羅場にiFontMakerを購入する
さて、ようやくこの記事の本番です。
2022年の12月、修羅場でした。
だいぶ追い詰められてました。
どうしてこんな考えに思い至ったのか。
「よし、フォント作ろう」
まごう事なき逃避でした。
![](https://assets.st-note.com/img/1676643023159-wGW60J5i8O.png)
購入時、たったの1,200円!!!!!!
お安すぎませんか!?
修羅場に衝動買いするならもう実質無料のお安さですよ。
6.5分でアルファベットの大文字小文字が完成
このiFontMaker、インターフェイスが直感的でめちゃくちゃ分かりやすい!
「なるほど、Aを作りたかったらAをタップしてAを手書きすればいいのか〜」
と、サクサクと書き進め…。
「5分で出来たが????????」
![](https://assets.st-note.com/img/1676643188174-fGZrKX1dMf.png?width=1200)
7.5分でひらがな完成
「マジかよ〜、あとは書き出せば完成じゃん!?」ってなりながら、
下にスクロールしたら平仮名も発見。
平仮名も書いた。
5分で出来た。
8.5分でカタカナ完成
「うわ〜、カタカナももうできちゃうじゃん?」って思いながら、
カタカナも書いた。
5分で出来た。
9.微調整タイム。カーニングめっちゃ楽しい
このソフト、安価なのにかなり高性能で、写真のようにベジェでの微調整が可能。
![](https://assets.st-note.com/img/1676644556523-fPoDpXTosV.png?width=1200)
カーニングも直感的に調整が可能。
私は詰まってる文字が好きなのでついつめつめしてしまいます。
このカーニングも、あらかじめ
「この文字カーニング決めておいた方がいいよ」
ってセットが準備されているので、それにそって直感的に調整するだけでオッケー。
![](https://assets.st-note.com/img/1676644635724-2taHuMhgI4.png?width=1200)
例文も色々準備されているので、全体のバランスも分かりやすいです。
![](https://assets.st-note.com/img/1676645136833-dG1oXybx3z.png?width=1200)
自分で例文を作ることも可能です。
![](https://assets.st-note.com/img/1676645184736-UAd58zlp1l.png?width=1200)
10.書き出して完成!
文字を書くのに15分、カーニングなどの微調整に15分費やして、
30分で出来ました。
公式サイトにある通りに書き出して、
通常のフォントと同じようにインストールして、
エディタで打ち込んでみると…打ててる!
すごい!
自分の作ったフォントがそのまま打ち込まれるの、かなり面白い感覚です!
![](https://assets.st-note.com/img/1676647443502-IdFdNe2RpI.png)
11.日本語の縦書きフォントのハードルは高い
さて、こんなに楽しく簡単に作れたフォントですが、
やはり難点はあります。
中でも分かりやすいのが、縦書きの日本語の処理。
下記の画像の通り、「ー」(伸ばし棒)や「ゃゅょっ」などの拗音が適切に処理されないんです。
![](https://assets.st-note.com/img/1676645727181-JsDg8MKjBX.png?width=1200)
で、公式のFAQを読んでも非対応っぽかったので、
このアプリの製作者さんに感謝と要望を伝えるために
メールすることにしました。
公式ページに日本語あるし、
アプリ製作者名が「Eiji Nishidai」となってるので、
明らかに日本語で通じそうなんですけど、
念のため日本語と英語(deepl翻訳)を付けて…。
そしたら即お返事が来ました。
日本語で。
やっぱりね!!!! ありがとうございます!!!!
すぐに必要な場合は、
横書き用と縦書き専用に調整した2つのフォントを作成するか
FontForge等のエディタを使用して縦書きグリフとテーブルを追加してみてください。
(参考) https://aznote.jakou.com/fforge/a03_vert.html
お返事に参考ページまで付けてくれる親切丁寧さ! ありがたい!!!!
今回は力尽きたのでここで〆としますが、
いつかちゃんと縦書きにも対応したフォント作ってみたいな〜と思います。
12.今回のフォント無料配布します
さて、年末の修羅場の時に、30分ほどで楽しくリフレッシュさせてくれた今回のフォント作成。
せっかくなので、このフォントを「magarimin(まがりみん)」と命名し、無料配布したいと思います。
下記Boothから無料でDLできますので、お気軽に触ってみて下さい。
▼▼▼ ダウンロードはこちら ▼▼▼
収録文字はこんな感じです。これもiFontMakerで書き出せます。便利!
![](https://assets.st-note.com/img/1676678931580-OpzDJALgjv.jpg?width=1200)
あまりいないと思いますが、
笹塚のツイッターアカウント(@sasa_dokoro)もしくは
弊創作応援サービス・コトノミンのツイッターアカウント(@kotonomin)
をフォローして下さってる方に限り、
【商用利用可】としたいと思います。
13.終わりに
自分でフォントを作ってみて改めて分かったのは、フォントデザイナー様たちの偉大さです。
「【哲学のないフォント】はやはり駄目だ!!!!」と痛感いたしました。
自分でデザインしたり、本を編集しているときに、いかにフォントの力に助けられていることか…!
素晴らしいフォントを作成・提供してくださるみなさま、本当にありがとうございます。フォントの日に、沢山の感謝を込めて。
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