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「犬は人間の言葉を理解できる」

世界の愛犬家はそう信じて止まない。「うちの犬だけはわかってる」
けれどわたしは、たとえばわたしたちが聞いたことのない外国語を言われて、なにを言われているのか謎・・・というのと同様だと信じている
「〇■※▽●!」といわれてもさっぱりわからない自信はある

だが、もしわたしが犬王国で囚われたとして、ごはんのたびに
「〇■※▽●」といわれたら
「〇■※▽●」はごはんのことだ!とわかるのにそう時間はかかるまい

事実、うちの犬は、言葉を理解している
あれ?文頭と主張が違うけど、理解しているわけはないのに、わかっているんだ、ケムに巻いているのではない。、犬バカというわけでもない

具体的には、「スワーレ(座れ)」とコマンド(ほんとうはキューという)を出しながら、ジェスチャー(指符)として人差し指を立てると、すっと座る。ある日、試しに『中指』を立ててみた。座った... 
人差し指を立てながら
「ス『 モ』 ーレ」とコマンドを出してみた。...座った

そうか、やはりジェスチャーがある場合にはジェスチャー優先、見えない場合にはコマンドなのだ。ちなみに犬笛という超高周波の音の笛でもコマンドを出せる

犬が『?』と首を傾げるかわいい仕草は、単にコマンドがわからないときに耳の角度を変えているに過ぎない

さてうちの犬は、上記のようにわたしのコマンドを理解できているとわかった

ちなみに、勘違いされないよう釈明しておくと、犬社会は完全に縦社会なのだ。犬と人間がいる場合には、いじめではなく人間の命令は絶対なのだ。その掟をやぶることは本能的にできない。なので、とくに高圧的に接しているわけではない

ロボット三原則というものをご存じだろうか?SF作家アイザック・アシモフにより書かれた、人間に使役するロボットの行動規範であるので、ここに引用させていただく

第1条:ロボットは人間に危害を与えてはならない。 また、その危険を看過することによって人間に危害を及ぼしてはならない
第2条:ロボットは人間に与えられた命令に服従しなければならない
3条:ロボットは前掲第1条及び第2条に反する恐れがない限り、自己を守らなければならない

いかがだろうか?愛犬と似ているはずだ。愛犬は、飼い主に危害は絶対に加えない。命令に服従する。だが、犬の自己防御本能もまた、存在する

なんてたいそうにかいてはいるが、実はいまググったのだった
わたしは犬の上官でもボスでもない、友だちだ。犬はわたしと友だちだ。BFFなのだ
本気を出せばわたしなんか数秒で昇天させることができる。クビをガブリ!そして揺さぶる。これだけだ

犬はわたしのコマンドをしつけとしては理解していることはわかったが、わたしは犬の感情を理解しているのだろうか?

結論を言おう。わたしは犬の感情を理解している
「はらへった」
「のどかわいた」
「散歩いきたい」
「もう帰る」
「たのしい」
「うれしい」
これらを表す犬の声は、それぞれ「クーン」
「クーン」
「クーン」
「クーン」
「クーン」
「クーン」だ

冗談で言っているのではなく、本当にこの違いはわかる。言語化できない微妙な声のニュアンスでわかるのだ。コマンドに含まれない「あ!ごめん!」も「イタタタ」もわかる

結局のところ、犬が人間のコトバをわかったところで、人間が犬のコトバをわからないと一方通行になってしまうのだ。双方向でないと、会話ではない

わたしは、犬の飼い主であると同時に犬と友だちで、犬を愛している。犬も、わたしと友だちで、わたしを愛してくれている

わたしはここまで書いたところで、今日の散歩に行っていないので「はよ連れてけ」という犬の声を聞いた。なのでここで筆を置かせていただく

犬ラブ


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