文学を想う(所見)
文学が好きかどうか、考えてみるともはや好悪では済まなくなってきている。
15の時分、確かに文学は「好き」なものであったはずであったが、現今文学に対して何の感情も抱かない。しかし酒やら煙草やら、賭博やらやるわけでもなく、街に繰り出して夜遊びするわけでもない。親しき友人は皆遠くで暮らしているし、恋人がいるわけでもない。
わたしにはすこし手を伸ばせば簡単に文学が手に取れる環境が出来上がっていただけなのである。
文学研究のために読むか、単に頭脳への滋養のために読むかという程度の差はあれ、文学を手に取ることに何の抵抗もなかったし、疑問を持つこともなかった。
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