夏の午後

あまりにも空が
青く澄んでいたから
同じ色の浴衣に
袖を通してみた

きめ細かな肌触りは
午後の涼やかな風を呼ぶ

毎年、同じ時期に
同じ場所にやって来る
風鈴売りの屋台

優しきひとすじの風が
吹き抜ける時

小さな短冊を付けた
びいどろの風鈴たちが
いっせいに 鳴った

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