見出し画像

あいつと仲良くなりたい

 思えば、私の人生の4分の3は、「あいつ」に悩まされてきました。「あいつ」は嫌われることが多いです。「あいつ」が苦手なために、人生の選択肢が少なくなった人もいるでしょう。私はそこをあえて挑んだのですが、玉砕寸前でした。それくらい多くの人の人生を狂わせているにも関わらず、日常は「あいつ」で溢れかえり、「あいつ」なしにはもはや私たちは生きていけないのです。


「あいつ」とは、そう


算数(or数学)です。

(シマリスではありません)


 算数と呼ばれている時代はまだ良かったです。数学と名前を変えた途端、あいつは牙をむいてきました。高校生になったらもう数学と聞いただけで私は知恵熱を出していましたが、それでも生物が好きで農学部に行きたいがために、理系へ進学。数Ⅲ・Cを前にほぼ玉砕。割と成績は良い方でしたが、数学だけ赤点すれすれの点数で低空飛行をこなし、入試も運で受かりました。

画像1

いつでも着水(=赤点)できる!それが私にとっての数学



 でも、大学に入っちゃえばこっちのもんだ!あとは好きな生物の勉強ばっかりするぜ!へへんだ。一年生は一般教養で数学必須だけど、どうにかなるだろッ!


…と思うじゃん?


 人生そんなに甘くない。一般教養と言えど、大学の数学はもはや哲学か神の領域かと思えるほど難しく、息も絶え絶えに乗り切ったかと思えば、希望して進んだ研究室で提示された研究テーマはめっちゃ数字をこねくり回してシミュレーションする分野。まかり間違えてその分野で大学院修士課程まで進んでしまい、「もう数学は嫌だ!」と思いながらも就職した先はシステムエンジニア。PCの計算速度を計算したりして、「もう数学はいい…もう数学はいいのにッ!」と10年以上血反吐吐いてましたねー。

なんで数学多用する世界にわざわざ行っちまうのか、自分よ…


 寿退職して、「もう同じ過ちは繰り返さない」と別の仕事につき、落ち着いた人生を送り始め、子どもにも恵まれました。子どもが小学生になりました。私は笑顔で子どもに諭しました。

「算数は大事よ…」


どの口が言っているのかと。


 …私の中でずっと数学コンプレックスのようなものがありましてねぇ。「本当は面白いはずなのに、仲良くなれないあいつ」としてずっとずっと心にわだかまりが残っていました。数学が好きな人の話を聞いていると、「面白いなー」とは感じるんですよ。『博士の愛した数式』も読みましたが、「美しいなぁ」としみじみ思いました。


それでも、微分積分と聞くと、今でも身の毛がよだつ


 「ビブン♩セキブン♪イイキブン♬」とはならない。

画像2

えー?休みの日、なにしてるかってー?びぶんせきぶーん


 ところが!子どもに算数の大事さは教えられても、算数の楽しさを伝えられないともんもんしていたある日!!降って沸いた話があるのです!!!


探究学舎が『深めるコース~算数編~』やるってよ。


 しかも、作るのはやっちゃん(探究学舎社長)とタカタ先生。タカタ先生と言えば、2020年3月に探究学舎が無料配信してくれた幾何学編で私を「サンカッケイ♩シカッケイ♪ニシコリケイ♬」と夜寝る時までうめかせて…いや、楽しくさせてくれた人。これはもう、期待しかない。

 よほどの自信作なのか、作っている最中なのにワクワクしちゃってしゃべりたくてたまらなくなったやっちゃんのネタバレを少し見させてもらいましたが、いや、本当に面白い。数学が算数が、いかに美しく、生活を支え、役に立っているか、しかも、それが楽しいテンポに乗った分かりやすい言葉で心の奥底に伝わってくる。


我が家の大人、受けますッ!(即申し込み)


 微分積分が分かるようになるかどうかは、分からない。でも、これを受けたら、算数が、数学が、楽しいと思えるようになる。そんな気がするのです。


 そういえば、ネタバレを見させてもらう数日前、息子(小1)にお風呂の中で聞かれたのですよ。

息子「数字って、どこで作られたの?」
私「んー、確かチグリスだかユーフラテスだか、今のイラクあたりだったんじゃないかなぁ」
息子「じゃあ、漢字の数字は?」
私「中国じゃない?」
息子「じゃあ、あの棒でできたやつは?」
私「ローマ数字?ローマだから、今のイタリアじゃないかな?」
息子「他に数字ってあるの??」
私「…なんか昔インカのあたりにクレイジーな数字があったらしいけど、お風呂では説明できない…」

 という話をしました。深めるコースの算数編は推奨年齢10歳以上ですが、きっと息子も最初の方は楽しめることでしょう。途中からついていけなくなると思いますが、いいのです。親が楽しみなので。小4の娘はある程度楽しめるかなぁ。まあ、娘が楽しみにしているのは広げるコースなので、算数にはどこまで食いついてくれるかわかりませんが。

画像3

ちなみに、クレイジーな数字を使っていたのは『マヤ』でした



 子どもそっちのけで親が楽しみにしている我が家ですが、子どもたちにも「算数って楽しそう」という雰囲気は伝わってほしいなと思っています。自分が数学嫌いで苦労したというのもありますが、それを抜きにしても、数は生きていく上で欠かせないもの。それを楽しめるに越したことはない。

 何より、数学って自然科学の、この宇宙の根底にあるものだと思うのです。それを楽しめたら、この地球を宇宙を楽しめる。地球で生きること、丸ごと楽しめるのではないか。だから、私は「数学苦手」と言いながらも、数学に対する憧れを捨てきれずにいまだにズルズルとしているのです。


数学を、美しいと感じてみたい。



 深めるコース算数編は3月から始まって、8月まで続くそうです。


この半年で、数学と仲良くなってきます!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?