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その不安は誰のもの?

1月下旬に日本で発の新型コロナウイルス感染者が発表されて以後、日本全体が毎日のように新型コロナウイルスの話題で持ちきりです。

マスクは店頭から姿を消し、アルコール消毒液も次いで店頭から品数がなくなり、本来必要な医療現場や食品衛生に関わる人たち、高齢者に接する機会の多い介護現場などではマスクの確保に四苦八苦しています。
また、通常のマスクがないならと、工事現場などで使う粉塵防護マスクなどまでが買い占められているようです。

そして、2月の末には国から突然、小・中・高校の休校要請が全国に通達されました。
卒業式や終業式、受験シーズンを控えた子どもたちのために、先生方も寝耳に水の通達のパニックの中できる限りの対応をされているようです。
それでも、本来ならば保護者の方々や在校生に見送られて卒業式を迎えるはずが、先生方と卒業生たちだけで行われたり、終業式は心の準備もできないまま今日でお別れ、となったり、転校予定の子などはクラスメートと別れを惜しむ間もなかったでしょう。

大人がパニックになって大慌てでよく考えることなく要請した一つの通達で、一番迷惑を被っているのは子どもたちです。

そして、同じ頃、街の店頭から今度はトイレットペーパーやティッシュペーパーなどまでが、消えつつあるそうです。

マスクがなくなってきたから、今度は紙類であるトイレットペーパーやティッシュペーパーがなくなる、と誰かが自分の不安をさも事実のように声高に言い出したことが、まことしやかに全国に広がり、落ち着いて情報を選択し考えればわかることが、広がっていく不安に煽られ、たくさんの人がトイレットペーパーやティッシュペーパーを買い求めて、ドラッグストアやスーパーの人たちも対応に追われています。

自分の不安が抑えられず、小さな子供が駄々をこねるように店員さんを怒り散らし、責める人もいるそうです。

こんなにテレビでも毎日のように報道されて、その正体が具体的にわからないがために、全国に不安が蔓延していますが、
具体的なことはまだわからないものの、

例えば

○予防には手洗いが有効であること、

○人が密集して換気が少ない場所で長時間過ごさないこと、

○体調がよくない時はムリをせず早めに休養をとり穏やかに過ごすこと、

○特効薬はなく、通常の風邪と同じで対処的に症状を抑える薬しかないこと。

少なくともこれだけのことはわかってきています。

検査をしてくれない、と不満を叫ぶ人がいますが、ちょっと考えてください。
検査をして結果が出るまでに、自分が接触した人がどれほどいるか、わかりますか?
そもそも検査をしても、いつから罹患していたかまでは特定できません。
ということは、その間に接触した人全員を割り出すことは不可能です。

なんのための検査でしょう?
自分がコロナかもしれないという考えが証明されるがための検査でしょうか?
もしも、コロナウイルスが疑わしいと思うなら、色々な病院を転々としたり、検査をしてくれるところを探し回るよりも、重症化しないか様子を見ながら、安静にして水分と栄養を摂って家に篭って過ごす方がよほど感染拡大を防ぐのではないでしょうか。

まだ何も起こっていない人たちが、不安に囚われて惑わされて、その不安をエネルギーにして動く様は、まるでゾンビが次々と人を襲っていく様のようです。
不安に囚われたゾンビが自分の不安を他の人たちに感染していくかのようです。

新型コロナウイルスの感染力よりも、不安の感染力の方が膨大で脅威です。

そもそも、その不安の元々はどこから来ているのでしょうか?
何を見て、何を聞いたときから、不安を感じたのでしょうか?
それは本当に信頼できる情報元なのでしょうか?

隣のおばさんが、マスクがなくなったからトイレットペーパーもなくなるらしいよ、って言ってるからって慌ててドラッグストアに走り込んでませんか?
めっちゃ買い込んでいる人がいるからなくなるかもしれない、と一瞬不安に思って、うちも買っとかなきゃってなってませんか?
本当に今、そのトイレットペーパー、それだけの量が必要ですか?

**誰かの不安に伝染して、自分が不安になってませんか? **

自分の中に感じる不安な気持ちは、一体どこから来ているのか、見極める識別力が試されています。
その感じている不安の根拠は、正しい情報に基づくものなのか、どこの誰が言っているかわからない根拠のないものなのか、見極める冷静さと思慮深さが試されています。

集団ヒステリーや集団パニックは、時に膨大なエネルギーとなって、色々な日常を壊していきます。

不安を強化するような情報ばかりを見ていると、不安にどんどん支配され、過剰な不安は正常な判断力を奪われます。

できれば、2.3日に一度はテレビやスマホニュースから離れたり、コロナの話題から離れて気持ちをリセットすることをお勧めします。
音楽を聴きながら本を読んだり、お笑いのYouTubeや好きなドラマや映画を見て過ごすのもいいですよね。

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