クラシック戦線異常なし2022〜2022年秋華賞振り返り〜

　というわけで、牝馬クラシック最終戦秋華賞でした。
　予想は
　◎：スターズオンアース
　○：スタニングローズ
　▲：ナミュール
　△：ライラック、アートハウス
　×：ストーリア、エグランタイン
　という感じで。
　やはり、ここはスターズオンアースの三冠に期待せざるを得ずで、昨日からの阪神の競馬見てても、そこそこ後ろからの差しというのも結構決まっているように見受けられたので、中団からいくスターズオンアースには絶好の舞台ではないかと思われたわけです。ただ、ひとつ心配するところとしては、オークス後に両前脚が剥離骨折していたというところで、その分の状態というのはどうなのだろうか、と。陣営のコメントが良いものだったし、調教の様子というのも良かったので、そこまで心配しなくて良いのか……とも思いつつなところ。
　スタニングローズは、春の実績でも十分勝ち負けに絡むのは予想しつつ、前走紫苑Sをしっかりと勝って、スターズオンアースの三冠を阻むのであれば、バラ一族の悲願になるのではないかという感じで。馬場的にも、差しが決まりやすいとは言え、前が残るのもそこそこあり、それであればスタニングローズが押し切るのもあるのではないかと予想。
　ナミュールは、春は馬体重軽いなぁ、と思ってたのが、気がついたら+20kgとか夏で一気に成長してきて、これは悪くないのでは？　と。桜花賞、オークスと悔しい思いをしていたその雪辱を秋華賞で！　というところ。

　で、結果ですが、
　1着：スタニングローズ
　2着：ナミュール
　3着：スターズオンアース
　ということで、薔薇一族の悲願達成、惜しくも三冠ならず、となりました。
　スタニングローズ鞍上坂井瑠星騎手はG1初勝利、おめでとうございます。

　レースは、本馬場入場で先入のサウンドビバーチェの放馬（岩田望来騎手の受け身が見事）であわやのオークスに続いて除外!?　という波乱から始まり（無事に出走できて良かったです）、スタートがどうなるかと思いましたが、スターズオンアースがゲート開いた瞬間にぐっと沈み込むような感じで、うまく出られず。これが、たまたまだったのか、それとも、休みを挟んだ弊害だったのか、まぁ、レース間隔でいったら、ナミュールもオークスから休んでたし、とにかく、最後方近くからの競馬となったスターズオンアース。ナミュールもゲートでた直後はどうかと思ったけど、コーナーに入るあたりは、差しを狙うのであればこれくらいの位置に居たいという場所に入ってましたね。レースはブライトオンベイスとサウンドビバーチェが引っ張る形に、スタニングローズが先団につけて、ナミュールが中団後ろめ、スターズオンアースがほぼ最後方で3コーナー、4コーナーを抜けての直線勝負。
　ブライトオンベイスが下がったのと対照的に、しぶとく前に残るサウンドビバーチェ。アートハウス、スタニングローズに並ばれても粘る粘る。堪えきれずに先に落ちたのは、なんとアートハウス。まだまだ粘ろうというサウンドビバーチェをかわしていったのがスタニングローズ。そして、それに続いてサウンドビバーチェをかわしていったのが、いつの間にここまできてたんだナミュールとスターズオンアース。
　4コーナーから直線で外に出して一気に差してきたナミュール。
　直線向くまでほぼ最後方から直線一気にまさに馬群の間を縫うようにして切り込んできたスターズオンアース──桜花賞のゴール前、一気に差し切ったのと同じ展開に……。
　しかし、両馬とも惜しくもスタニングローズまでは届かず2着3着という結果。
　見応えのある、とても良いレースでした。

　スターズオンアースは、もし、スタートがもう少しスムーズで、もう一列だけでも前につけられていたら……というところ。惜しいけど、負けて強し、今後のレースも楽しみな結果でした。
　ナミュールも、夏でしっかり成長してきたところを見せてくれて、これは古馬になってからが楽しみな感じですね。
　そして、スタニングローズ。終始悪くない位置で運んで、最後の直線でしっかりとアートハウスに並んで、そして抜いて先頭に立って、と、勝つならこういう競馬だよね！　という勝ち方でした。

　というわけで、残念ながらスターズオンアースの牝馬三冠はならなかったものの、良いレースでみんながんばった！　というのが感想です。個人的に今日のレースで一番だったのは、サウンドビバーチェ。G1だと人が多くてわいわいしててそれが苦手なのか毎回逃げちゃうけど、レースは一生懸命で今日も最後の直線で見せ場を作ったし、こういう子って応援したくなるよね。うん。

　さて、来週はクラシック三冠最終戦、菊花賞。
　今年は、距離の問題だったりなんだったりで、皐月賞馬ジオグリフ、ダービー馬ドウデュースの両馬が不在ですが、春には苦渋を舐めさせられた馬たちが雪辱を果たすのか、それとも、春には間に合わなかった馬たちが一気にクラシック最後の冠を奪いに来るのか。
　来週も目が離せないレースになりそうです。