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おすそ分け暮らし💛大貧民ゲームの終了の予感。


『普通のお米と思って買ったらもち米でした。おすそ分けしちゃいます!』
『庭のぶどうが,今年もたくさん実を付けました。
 よかったらもらいに来てください』
『逆おすそわけ!某日、某所にて、たこ焼き器、貸してください!』

去年のロックダウンをきっかけに
NZのオークランドのとある界隈で始まった
『おすそ分け暮らし』が実に心地よ~く広がっている。
身の回りのこまごましたモノやことがらの やり取りを通して
実は、爆発的にひろがっているものは
『お金をかけずに暮らしを面白がるか。』
ひいては、そこから
『安心感』と『人を信じても大丈夫』って経験なんだな。

世の中は目に見えないウイルス騒動で
ソーシャルディスタンス~♪♪とやらが叫ばれ
人のつながりをぶっちぎる動きが姦しい。

世に吹きすさぶ、この目論見を何するものぞ!
お金は生まないものの、なんだかワクワクと楽しい心地。
お金を介して流通しているものではない
別ルートの交換がゆる~く、なりたつ関係性。

これって、
日常の生活が消費一辺倒に傾き
交換の手段だったはずの『お金』がないと
存在していることにも言い訳が必要になるような現代にあって
かなり前に忘れてしまったような
人間にとっての心地良さを ほんわか~っと思い出させてくれる。


斜めな視線で世の中を眺めてみれば
世の世相は、
おなじみの勝ち組が固定して、
まったりと座がだれてきた
トランプの『大富豪VS大貧民』のような
疲弊した現代の経済。
こんな世相で
『お金にならないおすそ分けを
楽しんじゃっているこの仲間って、
もしかして次にくる社会の
予行練習しているんじゃないか~!?』と思っている。


Giveから始まるお付き合い

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『もち米、差し上げます🌱✨
普通のお米と間違えて
もち米を大量に買ってしまいました💦
なんと、12キロも😱💦
レシートもなく返品も出来ないので
欲しい方に差し上げまーす』


こんなうれしい書き込みを、『おすそわけ暮らし』という
FBのご近所サイトで見つけたので、
きょうは、車を走らせてもち米もらいに行ってきた💛

このメッセージの主は、今回はすでにお知り合い。
『ちょうど共通の知り合いも来るから、お茶でも!』
という話になり、あれよあれよという間に
持ち寄りのランチ会に。

もち米のお返しにクッキーでも焼いていくか??と思案をしていたが、
前日の夕飯の餃子が案外おいしかったので、
少し種の内容を変えて、持参することに。
その場にいたのは共通の友人であり、
このFBコミュニティーの発起人となった天才料理人のNちゃん。

お米をいただきに行くと
既に友達の台所で料理をしていた。

市内某所から
沢山いただいたというパンとソースを使って、
あっという間に前菜とサラダができ、
にぎやかな昼ごはん。
その間、子供の話から、週末某所での予定etc.......
お互いの最近の家庭の様子からご近所の様子などなど
実に様々な目に見えない情報がいきかって、
またそのうち、ひょんなところから必要なものや
事柄がつながっていく、この不思議なFB上の仮想ご近所さん。

ちなみに、いただいたモチ米の返しは
同じくお米。息子と二人暮らしなのに20キロ米を買い
戸棚に入りきれないコシヒカリと
物々交換と相成った。
その他、行きかったものは
お互いの近況、身の上、Visaの情報、求人情報etc...

『おすそ分け暮らし』のはじまりの物語

「おすそわけ」暮らしのコミュニティーの広がりの
謎を分かるには、まずは発起人の書き込みを紹介しよう。
案外、切実~な状況から生まれたのに、
生まれてみたら、どんどん思い付きが育って面白い芽をだして。。。。
あれ不思議と楽しくなっちゃった~って感じなのだけど、
実は、発起人さんのこんな思いが込められていた。

近場でしか身動きが取れないロックダウンに加えて
貯金も無いのに失業率ハンパない前代未聞の
サバイバル中にふと思いました。
「あー、もっと身近で能力、時間、物などの情報を
交換しあって気軽に助け合えたら
もっと暮らしが無理なく豊かになるんじゃないかなぁ〜。」
やはり遠くの親戚よりご近所さん♫
この広い地球でスープは冷めても届けられる距離に
住んでいるのも何かのご縁。
もっと遠慮なく頼りあい、分かち合えたら良いな〜💕💕
(おすそ分け暮らし AUCKLANDのFBページより)

おすそ分け暮らし ご利用上の留意点から学ぶ
~サバイバル時代を笑って健やかに暮らす知恵~

おすそ分けや交換についてはニコニコ現金一括払いの他、
現金抜きのニコニコ払い、
物々交換、サービスで交換、KOHA(寄付)、特技で交換、手前味噌で交換などあらゆる可能性を柔軟に想像し、
ご近所ならではの気軽な昭和風お付き合いを推奨しますが、
何はともあれお互い気持ち良いのが何よりです。
ご近所(個人)を知る為のグループなので個人情報を過剰に保護しません。

[こんな投稿お待ちしてます]🌱🌸🍊
⭕️私〇〇得意なので必要な時はお手伝いします💪
⭕️〇〇が大量にあるのでもらってください。
(主に食品、生鮮、植物、など)🌱🐠🍰
⭕️〇〇出来る人探してます👌
⭕️〇〇貸してくれる人探してます🙏
⭕️私の〇〇活用してください😊
⭕️こんなステキなご近所さんと物々交換しました💕
⭕️こんなステキな事が出来ちゃうご近所さんを紹介します✨
⭕️個人的なイベントのお知らせ👍
**ご商売と関連する内容もご近所の助けとなります。どしどし気持ちの良い範囲内でのお知らせをお寄せください😊

オークランドでは、庭に成りものの果実がある家が少なくないが
秋は、ニュージーランド特産のフィジョアから、ゆずのおすそ分け。
子供服、苗ものシェアにはじまり、
「タロットカードを引いて、リーディングします。」
「金継ぎのワークショップできます」とか。
「蜂蜜の採取の体験シェア会。」
「飼い主を探しているワンちゃんの情報。」
「タコ焼き機、誰か貸してください」とか。(笑)
「庭のぶどうの実を熟れたらおすそ分けします
 袋をかけて、熟れたら取りに来ませんか」
とか。

けっこうおもしろい投稿が多いのにお気づきだろうか?
「売ります・買います」のサイトよりも
現金のやり取りがあるものもあるが、
まずは自由に分け合ったり
助け合ったりという趣旨がメイン。
始まった当初は、
『個人的には基本は無料のやり取りって
どこまで広がるんだろう?』などと、
実に貧しい発想をしていたが、
今や、何だかよくわからんけれど楽しいことは
このコミュニティーがらみでやってくるような毎日だ。


投稿を見ていると
「おすそわけ」にちなんで、
「裁縫が必要な人に”おすそ上げ”してあげます」
なんて投稿があったり、
「コミュニティーで講座をやっているけれど
 寒いのでヒーターを貸してほしい」なんて
逆おすそわけ求の投稿があったりと、
ほんわか投稿が多くてなんだかホッとする。

このコミュニティー、今や、メンバー245人。
有料無料を問わず、気持ちよい範囲であればご自由にどうぞ!
というのが基本のルール。
必ずしも、もらったらすぐにお返しできなくてもOK
助けてもらうだけのSOSもOK
自分の得意なことをひょいと人のためにやってみるのもOK
なんでもござれだけれど、
不思議と楽しく回って人の縁とつながりが増えて、
勝手に蜜になっていく感じが楽しい。


お金って、そもそもなんだっけ~!?

少し古い統計だが、2017年の
国際非政府組織(NGO)オックスファムの統計では
世界の8人の超大富豪は、世界の下位50%と同じ所得を持っていた。
『お金持ちは、よりお金持ちに!お金のない人はよりない人に』
という傾向は、より加速していて、
去年からのコロナ禍で、保有資産10億ドル(1060億以上)の富裕層に
お金が流れ込む構図はさらに加速している。


難しい数字が苦手な人は、


さらに小難しいことを付け加えると、
そもそも今、
私たちの生活で流通して『The お金』と私たちが
信じているものは、
『借金』によって生み出される
『信用創造』って仕組みから生まれている。

誰かが銀行に預金を預けると
その銀行は、その預金をまた別の銀行に貸すことができ
この仕組みが繰り返される。
その結果、最初にあった『実際のお金』である
預金の何倍もの、いやなん百倍ものお金を
生み出すことができる仕組みになっている。


最初は、『そんな馬鹿な~』と思ったけれど、
これが実は、私たちが一生懸命追い求めている
『お金』の正体。
Googleで調べると今や、たくさんの情報が出てくるが
『The お金』がまさかそんなことはあるまい!
となかなか調べたことない人には
想像もつかないかもしれないね。
一例として、ここ
預金100万円から市場に一億円のお金があることになる
までの仕組みが説明されているので、
よく読んでみてね。
また、大西つねきさんのYoutubeの解説もわかりやすい。
8分37秒あたりから、信用創造の仕組みは下のリンクから

https://www.youtube.com/watch?v=WrKgQu4gUjQ

小難しいことをごく大雑把に一言でいおう。
私たちの暮らしは、トランプの『大富豪VS大貧民』以上に
むごい『The お金』ゲームやらされているわけ。



ゲームの『大富豪と大貧民』の終了の予感

ヒマな正月、まったりと何時間も同じトランプ
ばかりをやり続けているところを想像してほしい。


大富豪も毎回、同じメンバーが固定化してきて、
一方の大貧民も常連さんになってきた。
大貧民から『上納される』カードも
最初は最大2枚だったはずが
なぜか、いつの間にやら、最大5枚って!??
いい加減、みんなもう終了っておもっているのに、
唯一ノリノリなのは、
最近ゲームを覚えたてで、勝ちの味をしめた年
ガキンチョときた。

大貧民の席に甘んじている大人たちは、
『もういい加減、このゲームいいんじゃね?終了で。
ゲーム終えて、そろそろ温泉でも入ってまったりしよう』

大富豪の席で、一人『勝ち』に興じている
ガキンチョの傍らで
大貧民席の諸氏は、テーブルの横や下でそろそろ
もうちょっと楽しいことを始めたようなものだ。
『今晩のおかずは何にしよう!?』
『あの本の続きを読もうかな?』
『釣りの穴場で、次の大潮あたりいい魚が釣れそうだ』
こうなれば、もうそろそろゲーム終了も間近だ。
マンネリになった大貧民ゲームを終わった後に
取り掛かる楽しいことに思いを巡らそう!

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(ネコ吉くんの絵は、おすそわけ暮らし発起人のNさん作。FBから拝借)














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