尿閉とは

尿閉とは、人がおしっこ(尿)を出そうとしてもうまく出てこない状態を指します。

人間の体内では、毎日たくさんの尿が作られます。これは、私たちが飲む水や食べる食事から作られるもので、余分な水分や体に必要ない物質を取り除くのが主な役割です。普段は、この尿は膀胱(ぼうこう)という袋のような場所にためられてから、尿道というパイプを通って体外に排出されます。

でも、何らかの理由でこの「尿の道」が詰まってしまったり、膀胱の筋肉が弱ってしまったりすると、おしっこがうまく出てこなくなってしまいます。これが尿閉です。

例えば、男性の場合、前立腺という器官が大きくなると、尿道が圧迫されておしっこが出にくくなることがあります。また、ある種の薬を飲んだり、神経に問題があると、膀胱の筋肉がうまく動かなくなることもあります。

尿閉が起きると、おしっこを我慢しているような感じが続いたり、腹痛を感じたりします。尿閉が放置されると、おしっこが膀胱に溜まったままになり、それが腎臓に逆流すると、腎臓にダメージを与える可能性があります。

尿閉では原因を調べて、必要な治療を行う必要があります。おしっこを出すための小さなチューブ(カテーテル)を使ったり、薬を使って尿道を広げたり、時には手術を行うこともあります。