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昔からおねだりは苦手だった。ほしいものをほしいと言えた試しがない。 心の中だけでどんなに…
耳慣れた通知音が、メッセージが届いたことを教えてくれる。 画面を見れば、懐かしい名前。あ…
「次に生まれ変わるなら猫がいいな」なんてあなたは言うけど、 無邪気でお気楽そうに見えても…
「どうしたの?」と視線でキミが問う。「何でもないよ」と笑顔を返す。 言葉がなくてもわかり…
「悲しいときや寂しいときは空を見上げればいい。そこに僕はいるから」 そう言ってあなたは静…
目の前にいるはずなのに、あなたと視線が合うことはない。 だって、その目は別の誰かを追って…
「なんか、いいことありそうな気がする」それがキミの口ぐせ。 道端に小さな花が咲いていたとか、雨上がりの虹がキレイだったとか、 僕が笑ったとか。とても些細な幸せを見つけるのがキミは得意だったね。
グレーに沈んだ空を見上げてあなたは「いい天気だね」と言う。 「どこが?」と返せば、「太陽…
遠くでかすかに聞こえた音を頼りに、足を引きずって歩く。 ここに来たときは希望だけが胸にあ…
誰にも言えなくて、言いたくなくて、心の中にしまっておいた。 苦しいとか、悲しいとか、本当…
雨が降れば、街はにじんだ水彩画。境界線を曖昧にしていく。 どこまでが昨日で、どこからが明…
夢を見た。あなたが笑っていて、私も笑っていた。光の中で。 だから、すぐに夢だとわかった。…
何も見えていなかった。あなたの視線が注がれる先に誰がいるかも。 何も聞こえていなかった。…
名前を呼んで。やさしく甘く。あなたのありったけの愛を込めて。 いつもそばにいて。昼も夜も。あなたの時間を全部ちょうだい。 なぁんてね。僕の膝で丸くなるキミの心の中を妄想する雨の午後。