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2015年の、ある朝。 - 042 Bobby
ACE HOTELのコーヒーショップで
ぼくたちは話をした
べつにたいした話じゃないけれど
きっとこれからいつまでも忘れないようなことを
ボビーが注いでくれるアメリカンコーヒーを何杯も何杯ものみながら
とめどなく
タケちゃんがマイクのついたカメラをこちらに向けるたびに
ぼくの頬が少しだけ動き
中川さんと服部くんがそれをみて笑う
昨日の朝も、その前の日の朝も
ダウンタウンに並ぶアールデコのビルディングのファサードを眺めながら
幽霊ホテルからここまでぶらぶら歩いて
朝食を食べながらその日を決めるのはいいな
明日やることを何も考えずにベッドに入ったってことだから
ドジャースの試合が始まる夕方までなんにもやることがないんだよ
そんな風にボビーにさよならをいったあと
ブックストアをちょっとひやかして
本をいっぱいかかえた中川さんを大声で笑いながら
Stay on Mainにもどる
タケちゃんは残るけどぼくらはパッキング
LAX午前1時20分発の深夜便に乗らなきゃならない
おみやげもどっかで買わないとね
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