恋と鴉(後編)【ショートショート】
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日本には確か『三つ子の魂百まで』と言う言葉がある。
幼い頃の性格は老いても尚変わらない、
その『幼い頃』の期限が三つ子、
即ち三歳までだと言う。
しかし変わらないのはもしかして、
性格だけでは無いのでは。
人間の行動には理由がある。
腹が減ったら食べる、眠くなったら寝る。
人間変わらないのは性格だけではない、
そう思うに至った思考にも勿論理由がある訳で、
その犯人が今俺の手元にどっしりと構えている。
柴田から送られてきた紙の束だ。