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3-10.いまさらきけない方程式(方程式を使ってみる)

きのう、友人と2人でクルクル回転寿司に行きました。
一皿100円、150円、180円のものを全部で73皿食べました。180円の皿を10皿食べたことは覚えているのですが、100円の皿と150円の皿をそれぞれ何皿食べたのか覚えていません。レシートを捨ててしまって記録がないのです。でも1万円払って500円のお釣りをもらったことは覚えています。これらの情報から100円の皿と150円の皿をそれぞれ何皿食べたのか導いてください。

これが判ると、一皿100円はほとんどすべて自分が食べ、一皿150円と一皿180円のは半々くらい食べたから、自分の食べた枚数が大体わかります。


この問題は力ずくで解くこともできます。少しうまくやると計算もらくなのですが、ここは遊びに付き合ってください。

これは1次方程式の問題です。
方程式の基本的な使い方は「解らないもの」・「求めたいもの」を取り敢えずX(エックス)と置くことから始めます。だからXを「未知数」と呼ぶのです。解らないもの・求めたいものが複数の場合は、X,Y,Zなどと未知数を増やしていきます。ただ、現在は未知数が1つの場合しか解き方を知らない前提なので、1文字Xしか使えません。でも、問題なく解決することはできます。

この問題を考えて見てください:もしも一皿100円の皿数が20皿だったら、一皿150円を何皿食べたことになりますか。また、このときの代金はいくらになりますか。
これが解けたら上の謎も解決します。それくらいの難易度です。



まずは直前の解説から。
全部で73皿で180円が10皿と判っていて、100円の皿が20皿という前提なので、150円の皿数は
73-(10+20)=43
より、43皿と判ります。また、100円の皿が20枚、150円の皿が43枚、180円の皿が10枚なので、このときの代金は
100×20+150×43+180×10=10250
によって、1万250円です。■

上のことから、100円の皿数が判れば150円の皿数も判るということが解りました。そこで、100円の皿数をxとして方程式を立てることにします。

「方程式を立てる」というのは、「何らかの等式をつくる」ことです。
73皿というのは、100円の皿数、150円の皿数、180円の皿数の合計ですね。1万円払って500円のお釣りのもらったのだから、9500円が代金だということが判ります。この9500円というのは、100円皿の代金と150円皿の代金と180円皿の代金の合計です。

このようにいろいろな数値が出てくるときは、自分なりの図で表現しておくと分かり易くなります。では解答例を挙げます:

解答例 100円の皿数をx皿とします。
全部で73皿で、180円の皿数が10皿であるから、150円の皿数は
73-x-10=63-x
で、(63-x) 皿です。このとき、
100円皿の代金は、100・x円,
150円皿の代金は、150・(63-x) 円,(※1)
180円皿の代金は、180・10円
なので、等式
100・x+150・(63-x)+180・10=9500
が成り立ちます。これを解くと、
100x+9450-150x+1800=9500,
100x-150x=9500-9450-1800,
-50x=-1750,
x=35.
このとき、150円の皿数は、63-35=28(皿)となります。
よって、100円の皿は35皿、150円の皿は28皿です。…答え
逆に、このとき
100×35+150×28+180×10=3500+4200+1800=9500
となるので、問題に適っています。■ (※2)

考え方は途中に示したように、求めたいもの・知りたいものをxとおいて、等式をつくります。つくるときに、与えられた条件すべてを一つひとつ考えることで、つくることができます。▢

※1 この式が難しいかなと思い、もう少し説明を加えておきます。
63-xで1つの数値を表しています。この感覚が難しいと思うのですが、xの値が20だったら、63-xは43を意味しますね。これが具体的に考えてもらった問題です。150円皿が(63-x)枚だから、代金はこの2つを掛けて
150・(63-x) としたのです。括弧は一つの固まりの意味だったことも思い出してください。これはマイナスの話や文字式の話、方程式の話でも繰り返ししてきました。もしも括弧がないと、まったく違うことを意味します。
150・63-xだと、150・63からxを引いたことを意味します。
こうするとどうでしょうか。xが20のとき、150・63-20=9450-20=9430
となりますが、これは具体例における150円皿の代金ではありませんね。これで別な式を意味していることが判ると思います。

※2 解答例としているのは、他にも解答が考えられるからです。100円皿の枚数をxとしましたが、150円皿の枚数をXとしても解けます。また、等式を作る際、(100円皿の代金)+(150円皿の代金)=7700円 というのも可能です。この7700円というのは、合計代金9500円から180円皿の代金1800円を引いたものです。

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