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きんのの話

だいたい3か月周期。
とある用があって、もう5年はある場所に通っている。
その場所に行くと 決まって近くのパン屋さんに寄るのが恒例になっている。

そのお店は奥に長いこじんまりとした かわいいお店で、ショーケースに並んだパンを店員さんにお願いして買う。
そう ケーキ屋さんスタイルのパン屋さん。

コロナの時このスタイルのパン屋さんにすごく安心感をもらったのもあって 通い続けている。

きんのも3か月振りの訪問。
こじんまりとした店内には先客が3組。
みなさん会計が終わって 商品ができるのを待っている。
結構な渋滞ぶり。
それは このお店の看板商品の揚げパンを待っているから。

私はというと、その看板商品をほぼ頼まない。
きんのも いつものメンツが並ぶショーケースから いつものメンツと初めて頼んでみたメンツを選んで お会計へ。

お会計を済ませて パンを受け取ったとき
「いつも ありがとうございます」と
店員さんからお声をかけていただいた。

お店の方に認識された嬉しさと
常連感……。
多分、初めて そう声をかけていただいた。

こういうのって お店をやっていく上で
とても大切なんだなぁと
それが 常連さんを作るんだなぁと
あらためて 感じた経験だった。

そして 思い出す。
私が初めて 常連と認識されたお店のこと。

もう 無くなってしまった そのお店。
嬉しさと 寂しさも 一緒にやって来た。

でも 単純にできている私は
いつものパンが数段 美味しく感じた。


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