うたって、さけんで、ささやいて、あそんで

うたって、さけんで、ささやいて、あそんで

記事一覧

雨音は甘いオムレツが焼ける音に似ている

綴
3年前

ほんの少し齧ってみた
七色の星座でくるんだ
泡のようにあえかな命

綴
3年前

夢を見た
珊瑚の星座
鍵のかかったユーレカ
燃え続けるエルダーフラワー
星のかけらを売る旅人

綴
3年前

色違いの嘘をわけあいましょう

綴
3年前

内出血の深部
後悔の浅瀬
零下の太陽を踏み潰したら
悲鳴は麒麟の眼の中へ

綴
3年前

耳の奥にキン、と合図の音。無音の散乱。差し伸べた指先に吸い込まれてゆく六花の死骸が世界を白く染めるまで、あと、どれくらい眠ろうか。

綴
3年前

ちらり、ふわり、ひらり、さらさら、しんしんと。踊り、舞い、ひかる、冬の使い。まぶたの裏に沁みる冷たさといっしょに、ふ、と。世界から音が消えた。

綴
3年前

惨憺たる世界に花束を

綴
3年前

君を呼べない。君が見えない。君に触れられない。それが僕というひとの死。

綴
3年前

熟れた果実のような心臓の裏側に
きみはいる
きみはいる
きみはいる

綴
3年前

小指の爪の先みたいな笑顔に
色を塗ろう

綴
3年前

アポロンの憂鬱
朱色の慈愛
邂逅には夕焼けを塗って
流血を葬った深淵の監視者

綴
3年前

清廉な空虚
坂道上の咆哮
生まれてきた君
とおく、とおく、やわらいだ記憶

綴
3年前

どうか幸せに、と手を振った。散って、千切れて、はじけて消えた。きみの笑顔。ぼくの呪詛。失った声。まっしろなさようなら。

綴
3年前

僕の世界だったあのひとは、笑っていますか。幸せですか。そこに神様はいますか。僕が祈り始めたのは、世界の終わりの始まりの朝のことでした。

綴
3年前

ノースリーブの縁にひっかかった夏の正体

綴
3年前

雨音は甘いオムレツが焼ける音に似ている

ほんの少し齧ってみた
七色の星座でくるんだ
泡のようにあえかな命

夢を見た
珊瑚の星座
鍵のかかったユーレカ
燃え続けるエルダーフラワー
星のかけらを売る旅人

色違いの嘘をわけあいましょう

内出血の深部
後悔の浅瀬
零下の太陽を踏み潰したら
悲鳴は麒麟の眼の中へ

耳の奥にキン、と合図の音。無音の散乱。差し伸べた指先に吸い込まれてゆく六花の死骸が世界を白く染めるまで、あと、どれくらい眠ろうか。

ちらり、ふわり、ひらり、さらさら、しんしんと。踊り、舞い、ひかる、冬の使い。まぶたの裏に沁みる冷たさといっしょに、ふ、と。世界から音が消えた。

君を呼べない。君が見えない。君に触れられない。それが僕というひとの死。

熟れた果実のような心臓の裏側に
きみはいる
きみはいる
きみはいる

小指の爪の先みたいな笑顔に
色を塗ろう

アポロンの憂鬱
朱色の慈愛
邂逅には夕焼けを塗って
流血を葬った深淵の監視者

清廉な空虚
坂道上の咆哮
生まれてきた君
とおく、とおく、やわらいだ記憶

どうか幸せに、と手を振った。散って、千切れて、はじけて消えた。きみの笑顔。ぼくの呪詛。失った声。まっしろなさようなら。

僕の世界だったあのひとは、笑っていますか。幸せですか。そこに神様はいますか。僕が祈り始めたのは、世界の終わりの始まりの朝のことでした。

ノースリーブの縁にひっかかった夏の正体