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三度目の本屋大賞ノミネート作


図書館の予約本

町田そのこ
宙ごはん

【2023年本屋大賞ノミネート作】
この物語は、あなたの人生を
支えてくれる

宙には育ててくれている『ママ』と
産んでくれた『お母さん』がいる
厳しい時もあるけれど愛情いっぱいで
接してくれるママ・風海と
イラストレーターとして活躍し
大人らしくなさが魅力的な
お母さん・花野だ
二人の母がいるのは
「さいこーにしあわせ」だった
宙が小学校に上がる時、夫の海外赴任に
同行する風海のもとを離れ
花野と暮らし始める
待っていたのは、ごはんも作らず
子どもの世話もしない
授業参観には来ないのに
恋人とデートに行く母親との生活だった
代わりに手を差し伸べてくれたのは
商店街のビストロで働く佐伯だ
花野の中学時代の後輩の佐伯は毎日のごはんを用意してくれて話し相手にも
なってくれた
ある日、花野への不満を溜め
堪えられなくなって家を飛び出した宙に佐伯はとっておきのパンケーキを作ってくれてレシピまで教えてくれた
その日から宙は教わったレシピを
ノートに書きとめ続けた
全国の書店員さん大絶賛!
どこまでも温かく、やさしいやさしい
希望の物語


母とママ、母親に相当する女性が
2人もいる宙
「母親」に対する憧れや理想と花野との
ギャップに苦しむ幼少期
花野の不倫や自らの恋愛、川瀬家の真相
佐伯の結婚、そして佐伯の死
宙と花野にはいつも佐伯と料理が
そばにあった
おいしい料理はまるで魔法みたいで
これを作る佐伯は食べる人のことを
思いやり愛していた
宙とカノさんを愛していたから料理に
魔法がかかり、それを食べた二人は
佐伯の意思を受け継ぐ
表紙のイメージとはうってかわって
なかなか苦しい時もあったけど
最終的には温かい前を向いていける
お話でした
やっちゃんがホントにいい人で
事故死なんてㅠ_ㅠ
加害者の家族側というのも本当に複雑で
何もいいことはない
誰かの命を奪うとはそういうこと
許されるための謝罪は暴力だというのが
響き、東野圭吾さんの『手紙』と
カブったり

『手紙』でも兄、剛志が被害者家族に
謝罪の手紙を出し続けてました

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