ぬかるみダンス
生活の話
生活保護受給者である私は、経済的不安に苛まれ、今月頭から就労移行支援に通う運びとなった
どこで働いても精神をめちゃくちゃにしてしまい辞めるを繰り返していた俺には刺激になる、
決まった時間に起きて、身支度して家を出て、挨拶して業務訓練をする
生活保護受給者は無償で参加できるので、貧しきものにもやさしい、国よ、頭が上がりません
しかし、そんな大人のキッザニアであっても、順調にいかないのが俺というもの
シンプルな対人によるストレスと、具体性を帯びた就職や未来の展望を直視して、道の険しさに足がすくみ、身体共に弱っていってしまった。
夢はたくさんある
ベランダのある家に引っ越して趣味である観葉植物をのびのび育てたいとか
お金を貯めて旅行に行ってみたいとか
漫画家になりたい、とか
あればあるほど現状の内臓から毛の一本に至るまでの俺の全てが「不可能」をちらつかせ、視界を真っ黒に染めてしまうのだ
胸がずんと重たくなって涙が落ちてくる
ゆっくりまとわりついていた死が現実味を帯びて鋭く皮膚に刺さり、痛む
喉元まで差し掛かったところで110番をした
傷は大したことはなかったが、コツを掴んでうまくいっちゃうのが怖かったのだ
翌日病院に行った
心療内科ができるのは処方か入院の仲介、と言われた
今は入院できないというと、いつでも入院できるよう設備のある病院に通院するよう勧められた、その方が安心だろう
薬は新しいものを処方してもらった
今は落ち着いている
私はぬかるみの中に立っている、ぬかるみは這いあがろうと足掻くほど足を取られるそうだ、だからじっと立ち、時間が解決するのを待ちながら歌う
歌を歌って、1日の少しでも笑っていられたらいい
少しずつやっていく
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