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行き過ぎたサバゲガチ勢だった僕の懺悔1

初めに

昨年はイベントゲームに多く参加しました。
その中で趣味趣向の合う仲間達でイベントをしている様々な人達とお会いしました。

僕は今、基本1人ですが(稀に友人と一緒の時もありますが…)、前はサバイバルゲームのチームを主催し、同じような同好会や、個人の集まりの方々と一緒にサバイバルゲームを行っていました。

今はその仲間の大部分はいません。

家庭の事情や身上の変化(結婚等)、心身の状態の変化等色々な事情も含みますが、一番の大きな理由は僕自身の行いです。

昨年のサバイバルゲームを通じて少し思う所があり、今回は僕自身がやった事と何故メンバーや周りの人がいなくなったのか、その経緯を踏まえて記事にしたいと思います。
皆さんの趣味の一助にしていて頂ければと思います。

最初は普通のサバゲチームだった

2007年頃、バトルシティユニオンのセーフティでたまたま一緒になった人達で作った集まりが最初でした。
何回か一緒に定例会に参加し、何度かの話し合いの末、当時はまだ珍しかった架空のPMCを題材にしたチームとして始めました。
(当時のコンセプトは何処かにありそうなアジアのPMC)
その後、定例会で気の合いそうな人に声を掛けたり職場や知り合ったサバゲ仲間に声を掛けて人が徐々に集まってきました。
2008年頃、サバイバルゲームが盛り上がってきた潮流の中、サバイバルゲームのチームが筍のように沢山出てきました。
そしてその頃から集団戦法を自然と行うようになり、メンバーの話し合いの結果、楽しいサバゲを中心とする方針から、連携を中心としたゲームで起こる様々な状況に対処する事を楽しむ方針に変わりました。
今思えばこの頃の方針を純粋にそのまま続けていれば今もチームは昔のままにあったかもしれません。

連携の変化

僕が声掛けして定例会に参加したり、チームの仲間や一緒に遊んでくれる人達と貸し切りを企画して実行する内に問題を感じるようになってきました。
それは、人数が10名を超えた時点から徐々にゲームでの連携に問題を感じ始めたのです。
そんな時に僕が手を出したのは”戦術”でした。
これはタクティカルトレーニングの類ではなく、作戦術の戦術です。
いかに自分達より数多くの敵を効率よく敵を撃滅するかそれを追求する為、戦術を勉強し始めました。

そしてその得た知識をサバイバルゲームで応用すると、戦術と作戦に基づいた連携で、有利にゲームを進める事が出来たのです。
この頃はチームのメンバーやメンバーではないものの一緒に活動してくれるサバゲ仲間も大いに盛り上がり、サバゲ後の食事会でも活発な感想や意見交換が行われていました。
僕はこの事がとても嬉しかったですし、楽しかったです。

チームを取り巻く変化

時期は2014年だったと思います。
この頃までにチームやその周りの人達と様々なサバゲに参加しました。

ヴァルハラというフィールドで行われたイベントでは、自分達や友人、直接面識は無くとも友人達が集めた仲間達と、連携した攻撃で有利にゲームを進め最後は突撃で殲滅したり
茨城県を中心に活動するサバゲチームのプライベートフィールドに乗り込み、相手の予期しないブービートラップを用いた待ち伏せで撃退したりと結構アグレッシブに活動していました。
この頃からチームを取り巻く環境に変化が出始めました。
ネットでサバゲチームを探して交流戦を申し込んでも、断られるようになったのです。
時代の流れなのか自分達以外のチームは、外向きのものから身内で楽しむ内向きなものに性格を変えていったのだと思います。
(この頃、定例会にいわゆる”常連”狩りに出掛けたり、交流戦ではなく純粋に知らないチームのオープン参加の貸し切りに参加していた。)

自分自身の変化

僕はこの頃から、普通のサバイバルゲームに飽きはじめていました。
少ない人数で戦術を駆使して連携し、自分達よりも遥かに多い人数の敵を押し返す快感は何物にも変え難く、次第に僕の目的や楽しみは、”連携して様々な状況に対応する事”から、”敵の戦意そのものを挫く事”に変わっていきました。
それはプラスの感情ではなく、Twitterやミリタリーブログ、サバゲ関連のホームページを読んで鼻につくチームを探し出し、1日をかけて体力と気力をガリガリに削り、心をへし折り戦意喪失させたいという黒い感情でした。
そして”連携”や”タクティカルトレーニング”を売りにしているチームを探し始めました。

僕の楽しみと仲間達の楽しみがズレ始めました。

その目的を達成する為に、僕は戦術以外に新たな知識を使い始めたのです。

”情報”の活用

僕が次に手を出したのは情報の活用でした。
情報の活用とは、敵の攻撃のパターンや持っている武器の性能を調べて、相手の出方に先んじて行動する為に、どんな攻撃を行うか、どんな行動をとるか分析し、見積り(予想)を行う事です

敵の攻撃パターンや何を装備しているか、どのような集団かを事前に分析していた

これは本当に効果があり、どこに敵のリーダーがいるか、どのような行動をするか手を取るように分かり、有利に戦いを進める事が出来ました。
幸いにしてYouTubeでサバゲ動画を発表する人達が増えた時期でしたので、情報の入手に困る事はなかったのです。

僕は段々とエスカレートしていき、2015年と2016年に仲間達が離れてくきっかけとなる出来事を起こしました。
(仲間が離れるきっかけの部分は自分から見た嘘偽りない内容です。)

仲間が離れるきっかけ


① 2015年アニメを題材にしたイベントを蹂躙
僕はGATEという、自衛隊を主人公にしたアニメを題材にしたサバゲイベントが開催される事をTwitterで知り、そのイベントを蹂躙する事を思いつきました。
具体的な感情で言えば、オタクや若い現役自衛隊員や元隊員が自衛隊ゴッコで主人公になれる(イキれる)事が、何故か気に食わなかったのです。

そこで主催チームのTwitterから、イベントまでの行動予定を確認し、彼等が参加する定例会に参加し、彼らの情報収集をしました。

画像はイメージ

相手はこちらの顔を知らない利点を活かし、同じ色分けのチームで彼らの行動を観察、写真と動画を撮影し記録しました。

SNSも併せて考察した結果
自衛隊チーム側の参加者には現職や元自衛官がいましたが、比較的若年層で自衛隊の在隊期間は短く、主催者と同じサバゲチームのメンバー以外横の繋がりはない。
リーダーや指示役さえ優先的に排除すれば、個人の練度が多少あったとして各個撃破できる。
そう、結論付けました。

そして見積りを行い、1日の作戦計画を立案し、仲間を招集し行動に移したのです。

ただイベントを蹂躙する為だけに用意した指揮所
冗談ではなく、本当に対抗部隊として相手を殲滅する気満々で用意した。
編成完結式

作戦は大成功でした。
自衛隊チームを終始圧倒して、アニメのシナリオをひっくり返しました。
ゲーム後、Twitterには自分達がイベントをめちゃくちゃにしたと読み取れるネガティブな呟きが複数ありましたが、僕はそれを読んでとても大満足でした。本当に気分が良かったです。

私は仲間達に自分の真意を伝えていなかったので、この時には仲間達は
違和感を感じていたと思います。
私はこのイベントがガチのサバゲではなく、あくまで特定のアニメが好きなオタクによる、交流も兼ねたサバゲーイベントである事を最初から知った上でめちゃくちゃにする事を企図していました。
だから仲間達には「主催者が対抗部隊役を期待している」「相手は相当練度が高いから自分達も楽しい筈だし相手も自分達と全力でゲームしたいと言っている」と嘘をついていました。

②    女の子ばかりのサバゲチームと名乗り、サバゲチームを誘い出した。

その次の年である2016年、新たな敵をインターネットだけではなく、聞き込みもして探していました。
ある時東京サバゲパークの定例会で、スタッフと参加者の何気ない会話を聞いていると”動画配信やタクトレで有名なチーム”に関する有力な情報を得る事ができました。
慌てて参加者から細部の聞き取りを行い、チーム名を確認し、自宅に帰った後に調べました。
その”動画配信やタクトレで有名なチーム”(以下Aと呼称)のHPを発見し、Aが企画しているイベントの概要を見た瞬間
僕はこのAの戦意をボキボキにへし折って、地獄を見せてやろうと決意しました。

AのHPのスクショ、これを読んだ瞬間、過去最高に戦意が燃え上がった

”参加得点(特典?)”の辺りで、過去最高に戦意と悪意が胸に燃え上がり、興奮の余り夜中に高笑いしました。

しかし、問題は彼等をどうやって引きずり出すかです。
交流戦を申し込んだとして、チーム名からチームの概要を調べられて断られれば警戒され、二度とそのチャンスはありません。
色々と思案を巡らせて数日、僕はたまたま米軍の情報戦に関する論文の日本語訳を読んでいました。

その論文の中に、”作戦保全”という概念を発見しました。
自分達の情報を敵の情報活動から守り、逆に偽情報を流して自分達に有利な状況を作為させる攻守一体の情報戦に関する内容でした。
それを読み、僕は自分達のチーム名を出さずに、奴等が食いつきそうなチームの設定(偽情報)を作って誘い出す事を思いつきました。

そこで考えた設定は
〇 女の子が中心のサバゲチーム
〇 イベントでコンパニオンを派遣する会社で作ったサバゲチーム
〇 チームのメンバーは下は18歳の女子高生から上は25歳まで
〇 連絡したリーダーだけ男、且つリーダーも経験が浅い(この設定を後に使う)
〇 YouTubeを見てAさん達だったら信用出来そうだから交流を申し込んだ

この設定でフリーメールを使い、Aに連絡を取りました。
するとAから返事があり、幾度かの連絡の結果女の子ばかりのサバゲチーム主催の交流戦にAの連中が来る事が決定しました。

ゲームから一週間前、AのTwitter、そしてYouTubeを見ると完全にこちらに疑いを持たずに盛り上がっている事が確認出来ました。
人数も十分集まり、この時の興奮とワクワクは、今まで感じた事のない形容し難い胸の高まりでした。

そして当日、相手が出発しているであろう時間に、”ガールズサバゲーのリーダー”から急遽来れなくなった事をAに連絡しました。
「せっかく誘ったのにメンバーが自分も含め来れなくなった
申し訳ないから、自分が参加している別のチームのリーダーに連絡をした。
別のチームのメンバー達は丁度その日、別の定例会に行く予定だったが、
急遽仕切りも含めて来てくれる事になった。
自分と違いこのチームは経験豊富だからきっと楽しんでもらえる筈だ」

こうしてAのメンバーの前に僕達が現れました。

朝のミーティングの時点で、僕は色々な意味で勝利を感じていました。
女の子ばっかりだったと期待していた彼等の顔は、朝の時点で半分意欲が喪失していたように見えたのです。
そして貸し切りの舞台にしたのは千葉県にあるルアナスタイルでした。
ルアナスタイルを御存知の方なら分かると思いますが完全な森林フィールドです。
人工的な遮蔽物も少なく、基本的に地形と植生しか隠れる場所はありません。これも作戦の内です。
彼らのYouTubeを見ると、Aの活動範囲は市街地戦フィールド若しくはキルハウスのようなはっきりと敵が視認出来る場所ばかりでした。
つまり、森林含む野外戦は経験値が低く、基本基礎をやっていないカッコだけの連中だからこの場所に誘い出せれば撃破しやすいと分析していたのです。
更にこちらは彼等の人数の2倍を用意していました。
(実際にはもっと多くに声を掛けていたが、2倍しか集まらなかった。)
これは自分達は2チーム交代にして、彼等には”思いっきり楽しんでもらう”との名目で全ゲーム参加させる為です。
(人数差を公平にして、相手の心を折りやすくしたかった狙いもある。)

自分達の体力を十分に回復させ少ない疲労度を維持し、連戦する彼等の体力を削り、敵の姿の見えないフィールドで緊張とストレスを与えて気力と戦意をバキバキに削る意図がありました。

結果、ゲームでAを幾度も殲滅して戦意をへし折り、彼らは14時頃帰りました。
(さすがに途中かわいそうになり、人を入れ替えたりしてゲームした。)

本当に気分が良かったです。
あまりの清々しさと喜びで変なテンションになったのを覚えています。

そしてこれがチームの仲間達が離れる決定的なきっかけになったのです。

その2へ続く


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