見出し画像

タクティカルトレーニングとの上手な付き合い方(本論)

はじめに

前回の例は、事実を元にしたフィクションです。
最初に記述した注意事項と前回の例を踏まえて、タクティカルトレーニングと上手な付き合い方を記述していきたいと思います。

タクティカルトレーニングの利用方法

◯知識・技術の検索エンジンとしての利用
本当にインストラクターとしての能力がある講師がいるセミナーは、常に講師自身も知識をアップロードしています。
それは彼等自身の軍隊や司法機関等の一員だった頃の経験、競技者としての経験を基礎にして自学研鑽しているという事です。
実際に戦いに関する論文、最新の戦例・戦史、現代戦の趨勢の分析など、戦いの膨大な知識や経験は常に更新され、技術も当然アップロードされていきます。
アナリストや軍事情報の分析を生業としている人、実際に軍隊や司法機関等一員ならば知識や技術のアップデートは可能でしょうが、一個人ではなかなか難しいと思います。
なので自分のニーズに応じた知識と技術をセミナーから学ぶ、必要な欲しい知識と技術を講師というフィルターと検索エンジンを通じて集めてもらう、そのような使い方が有効であると思います。

◯セミナーのサロンとしての利用
タクティカルトレーニングには参加者それぞれが目的を持って参加しています。
当然自分と似たような目的・似たような趣向の人がいるでしょう。
この趣味は自分1人では楽しみ方も限界があるので似たような仲間を見つける事は大変有効です。

◯適度な距離感を持った利用
半分注意事項になってしまいますが、いくら居心地の良い、自分にあったセミナーでも盲信は禁物です。
妄信しすぎて他のセミナーを批判したり、他のセミナーの受講者を攻撃したりするのは厳禁です。
はまり過ぎないあくまでも程よい距離感でお付き合いしましょう。

◯講師の経歴は盛っていると認識した上での利用
上記の適度な距離感を保つ事と共通した部分もありますが、インストラクターとなる人の経歴は多少盛っていると思っていいでしょう。
むしろ多少盛っていないと商売になりません。
ただし多少盛っていたとしても、インストラクターが軍事組織や司法機関等の経験者だった場合、全く軍隊経験や司法機関等の経験がない人より知識も技術も圧倒的に上です。

序論の注意事項でも記述しましたが、インストラクターが自身の経験を元に教育の為に自学研鑽しているなら、多少盛った経歴でも問題はないと思います。少なくとも基本基礎とそれに上積みされた知識と技術にお金を払う価値があります。

これは経験上の話になりますが、国の軍事組織等や公的機関での経歴が曖昧若しくは皆無で、実戦経験者と謳うインストラクターは大体嘘の場合が多かったです。
これは経歴を盛っているどころか完全に嘘なので気をつけて下さい。
(ウクライナ紛争で自称義勇兵として戦ったとか、今後そんな人が筍みたいに現れると思われます。仮にロシア軍と銃火を交えずに一切戦わなかったとしても拡大解釈で"戦場"に身を置いて"実戦経験がある"と言えば確かめようがありません)

仮に本当に実戦経験があったインストラクターがいたとしても、その付き合い方は注意して下さい。
日本にはそもそも私戦予備及び陰謀罪があり、外国に対して私的に戦闘行為をする目的で、その予備又は陰謀をした者は罪になります。
検挙された事例は聞いた事がありませんが傭兵は罪になる可能性があり、仮に民兵組織や武装組織など国の機関ではない組織に参画して戦い、仮にその組織がテロ組織認定された場合、最悪テロリストになってしまいます。
つまり日本国内で例えサバイバルゲームの延長線で参加したタクティカルトレーニングのセミナーでも関係者と見られて後々不利益になる事も可能性としては否定出来ません。

最後に

さて、ここまでツラツラと記述しましたが参考になりましたでしょうか?
タクトレと一概に言っても様々な規模や講師、内容があります。
私個人の見解ですが、どうせやるなら、しっかりとした基本基礎を、可能な限り実際の軍事組織や警察組織に近いカリキュラムで教えてくれるタクトレの方が遠回りに見えて近道だと思います。

あと、似たような事を何回も言いますが
趣味のタクトレやサバゲに思想性を結びつけるのは
闇堕ちするだけなのでやめた方がいいですよ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?