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列開花で自傷するアンバーちゃん
旅人と最初に出会った偵察騎士アンバー
最初に出会ったはずなのに気がついたら旅人は違う仲間と共に旅を続けていた
仲間が増えるのは問題ない
むしろ、いろんな仲間とお話が出来て嬉しかった!
…けど心の中では新しい仲間ばかりに経験値本や素材を使う旅人を見て
いつまでも育成素材を渡してもらえない自分と比べてしまう
嫉妬してしまう気持ちとそんな考えを持ってしまう自分に劣等感を覚えていた
ついにはコレイが来ても自分は育成されなかった
(あぁ…私はいつまでも育ててもらえずにこのまま過ごしていくのかなぁ…)
そんな考えをしてしまうほどには嫉妬心があり、それと同時にそんなことを考える自分が嫌だった…
しかしある時、たくさんの素材とモラを抱えて旅人がアンバーに向かってくる。
「アンバー!まだ完全に集められたわけじゃないけど育成素材集めてきたよ!!」
それはいわばアンバーを育てるという旅人の意思表示だった。
(やっと私を見てくれる…また旅人と一緒に旅が出来る!!)
それからたくさんの素材とモラを旅人にもらって聖遺物もしっかりとした物を渡してもらった
今まで完全に自分が忘れられてずっと育成してもらえる機会は来ないと思っていたアンバーにとってとても嬉しいことだった
あんな事が起こるまでは……
ある日、とある秘境で
『その敵の周りにある緑の塊を撃って?』
よく見ると敵の近くに見たことのない緑の塊(?)があるのが見えた
旅人に言われ、言われたとおり初めて見るそれに狙い撃ちをしたアンバー
次の瞬間
「痛っ…!」
ものすごい痛みを感じた。
それと同時に触れてはいけないものだと瞬時に理解した。
(このままだと旅人が危ない!)
そう思ったアンバーは旅人の方を向く。
言おうと思った瞬間違和感を覚える…
"そもそもこんな指示をしたのは誰なのか?"
それは他でもない旅人でその本人は傷ついたアンバーを見て……
恍惚な表情を浮かべていた。
そう、これは事故ではなく故意による怪我。旅人が望んだ結果だったということだ。
「は、はは…」
気がついたらそんな声が口から漏れ出ていた。旅人がアンバーをわざわざ育ててくれたのは
"アンバーの痛がる姿が見たいから"
自分は痛い思いをするためにあんなに素材やモラを渡されたという事実にどうしようもないやるせなさを感じる
それと同時にアンバーに一つの考えが出てくる。
(もしかしたら、私が傷つけばもっと見てくれるのでは……?)
それは正解だった。
痛みを受ければ受けるほど旅人に見てくれる。今思えばアンバーちゃんが変わってしまったのはこのタイミングだろう…
そのことに気がついたアンバーは旅人に見てもらって、使い続けてもらう為に今日もまた草原核に狙い撃ちをする。
「はあぁぁ~~❤傷ついた私をもっと見て?」
「もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤もっと❤も~~~~~~~~~~~っと❤
ワタシヲミテ?❤////」
そして旅人には見せない顔で歪んだ笑顔を浮かべる
その笑顔がどんなに引きつっていても
その目に涙が滲んでいたとしても
その心が壊れてしまっていても
旅人にはずっとエガオを向け続けるアンバー
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