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中銀カプセルタワービルの不思議

2018年9月30日
先週訪れた中銀カプセルタワービルにすっかり魅了されました。
写真や復刻版のパンフレットの配置図を見ていると、素人ながらいろいろ分かってきたことがあったので、記録の意味もあり、図なども作成して構造について整理してみました。パンフレットの配置図などは設計当時のものなので必ずしも実態と一致しているとは限りませんし、わたしの記憶違いや誤解などもあるかもしれません。
誤り等は随時訂正します。

ヘッダーの画像は9階の連絡通路のエントランスとは逆側からB棟の一室を写したものです。
丸窓に目隠しが付いています。B棟の4階から11階まで同じ位置に取り付けられているカプセルは恐らく全てに目隠しが付いているのだと思います。(わたしは高所恐怖症なので下を見れませんでした。冷や汗)

隣接するカプセルと窓からの視線が交わるのはこの列だけのようです。全体でいうと丸窓の取り付け位置は、基本的には視線が交わらないような配慮がされています。

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ビル全体をみると、カプセルの取り付けパターンは複雑に見えますが、必然から向きが変えられない部分と、横向き縦向きを変えている部分とに別れています。

下の図はカプセルの配置が同一な、エントランス側の方向から見た6階と9階のイメージ図になります。
グリーン部分の左がB棟、右がA棟で、灰色の四角がカプセルです。

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中央の四つのカプセルは全て同じ向きと高さです。これは4階から11階まで一緒です。カプセルの寸法を基準として、棟の幅と棟間の距離を決めているのだと思われ、この四つのうちのどれか一つでも取り付け方向を変えるとすると、他のカプセルの取り付けに影響が出てデッドスペースが発生します。つまり本来取り付けられるはずのカプセルの数が少なくなります。

固定化している中央のカプセル以外のカプセルについては、階によって、A、B共に横付けだったり、どちらか片方が横付けだったりするので、デザイン上のアクセントになっています。

また、棟内部に螺旋階段があるため、1フロアが一定の高さで無く、3段階にオフセットされるため、外観はより複雑さを増しているのだと思います。

下の図はフロアごとのカプセルの取り付けパターンを表しています
1フロアで結合しているように描いていますが実態はA棟、B棟は独立しています。あくまでイメージです。
オレンジ、グリーン部分はそれぞれカプセルの取り付けパターンが同じです。ブルーの階はすべてパターンが異なります。A:7、B:8などの表記は、それぞれの棟に取り付けられているカプセルの数になります。取り付け数が同じでも、カプセルを取り付ける方向が異なる場合が多いです。カプセルは合計すると140個です。

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【最後に】
6階、9階のカプセルの取り付けパターンは同じなのですが、9階のある1カプセルについて実地で確認したいことがあります。通常のカプセルは丸窓は一つしかありませんが、その気になる1カプセルには二つの丸窓があるようなのです。
これは是非とも確認しに行かなければなりません。おそらく棟側面の道路から見ることができるのではないでしょうか。

なので知っている人は教えないでくださいね。

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