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その他① 損切

こんにちはこんばんわ。
肝心なこと忘れてました。売りのオプションがITMになった際の逃げ方です。

1 OTMまたはATMのとき

オプションは「先物を決められた価格で売買する権利」ですので、権利行使価格で先物を買うことになります。
ということは、同じ権利行使価格の先物を入れてデルタを0調整すれば、無限損失をカバーできます。ただし、証拠金管理には要注意です。

コール売を保有するときの例。点線まで価格が上昇してきた場合、コール売のデルタはー1となる。そのため、先物を1枚買えば(デルタ1)、損失を抑えることができる。

2 ITMのとき

売りのオプションがOTMであれば、同限の同権利行使価格のオプションを買えば損失は限定できますが、ITMになってしまうと板がスカスカでヘッジができない(できるけどより大損する)こととなります。
そのため、プット・コール・パリティの性質を利用します。

プット・コール・パリティとは、先物を分解すると、プットとコールになります。

先物(売)を分解すると、ATMを権利行使価格とするCall(売)とPut(買)となる。

この特性をまとめると、以下の表のようになります。

Call(買) = 先物(買) + Put(買)
Call(売) = 先物(売) + Put(売)
Put(買) = 先物(売) + Call(買)
Put(売) = 先物(買) + Call(売)

さて、この特性を利用してITMのPut(売)の損失限定させる方法を記載します。

橙線が権利行使価格、黒点線が現在価格を示す。

このとき、Put(売)を救うためには同限同権利行使価格のPut(買)が必要です。ですが、板がスカスカで救済できません。
そこでPut(買)とパリティとなるのは、「先物(売) + Call(買)」となりますので、このポジションを組みます。

このときCallはOTMなので流動性の問題は基本ありません。

オプションは決して買だけでは利益を得られないため、売も必要です。
もちろんリスクがありますので、適切なリスクコントロールをしながら活用しましょう。

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