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戦略① バーティカル・スプレッド(ブルベア)

まずは、組成が簡単なスプレッドからです。
相場の方向性に焦点を当てたスプレッドとして、バーティカル・スプレッドがあります。呼び方は様々ありますので、以下に記載しています。
オプションとしても組みやすく、使える場面は多々あるため一番最初に取り上げました。
※なお、オプションには、ATMに近い方は(N:near)、遠い方は(F:far)を付けています。

Call組成:強気相場見込→バーティカル・ブル・コール
(デビット・コール・スプレッド)

Call組成:弱気相場見込→バーティカル・ベア・コール
(クレジット・コール・スプレッド)

Put組成:強気相場見込→バーティカル・ブル・プット
(クレジット・プット・スプレッド)

Put組成:弱気相場見込→バーティカル・ベア・プット
(デビット・プット・スプレッド)

デビットは”引き落とし”の意味であり、オプションを買うことを示しています(オプションを買うと証拠金元本が減ります)。買が優位(ATMに近い)=デビットと覚えてください。一方で、クレジットは"後払い"の意味ですが、オプションを売るとプレミアムが決済前に反映されます(オプションを買うと証拠金元本が増えます)。売が優位(ATMに近い)=クレジットと覚えてください。

また、バーティカル・スプレッドはオプションの権利行使価格の幅を変えることで、ブル(またはベア)の強度を調整することができます。もちろん、その分リスクも上がることは考慮に入れましょう。

このスプレッドのメリットとデメリットを記載します。
【メリット】
① 相場の上下を大まかに予想することで利益になる
② 見込みと反対に行った場合でも損失の速度が緩やか
③ 損失が限定される
④ ボラティリティをそこまで気にしなくて済む
⑤(デビットのみ)証拠金が低くなる
【デメリット】
① 利益が有限
②(クレジットのみ)証拠金が高くなりがち
③(クレジットのみ)ハイリスクローリターン

表の+とーからも、結局のところフリートレード(ネイキッド)のリスク限定版といったスプレッドです。個人的には買が優位なデビット・スプレッドの方が使い勝手がいいと思います。

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