インド漫遊記〜バラナシ②〜
そんなわけで、摩訶不思議な町、インドのバラナシで、のちに僕の人生を決定的に変えた男性と出会ったのだ。
貧乏旅の道中なのだから、生活費となるホテル代と、食費は最低限に抑えた方がよい。そして、その方が旅行気分ではなく、行者の修験道にも似た崇高な行いに当時は思えていた。
もちろん単純にお金がなかっただけなのだけれど、そんなわけで毎晩、具がほぼ入っていない、しゃばしゃばした、対して美味しくもないカレーを、日本なら絶対に保健所から許可が降りないような不衛生な食堂で食べていた。
バ