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ヒガシvs仰星にみる勝つことの難しさと大人にとっての高校ラグビー

各校紹介

昨日全国高校ラグビー(通称:花園)準々決勝がありました。仰星こと大阪代表東海大大阪仰星。The Rugby大畑大介やW杯ベスト8立て役者山中亮太などを輩出した優勝5回の超強豪!そして我が博多代表優勝6回の東福岡。

試合前半

試合は仰星先制でスタート。驚愕したのはヒガシのボールキープ率。自陣でも敵陣でもボールをキープし離さない。みるみるうちにヒガシペースで試合が進んだ。だが完全に攻め切れているかというと仰星ディフェンスの前になかなかゲインできない。前半終了間際のトライで同点がやっとであった。

試合後半

後半キックオフヒガシ得意の展開展開+強力フォワード陣の突進&オフロードで突き放しにかかる。がここでトライを決めた15番がグラウンディングの際に肩を脱臼し交代。彼はキッカーも務める。この交代を多くの人が‘大きなターニングポイントになった‘。と語る。

15番交代と14番の疾走

ヒガシがセーフティーリードを保ちノーサイドと思われた(実況の方もヒガシの勝ち進んだ過程の話をチラ出しした。すぐに引っ込めたが)
がターンオーバーからの展開仰星14番の他を置き去りにする快走。このランはエゲツなく良かったチームを勇気づけた、名前もいい!一人サバンナからやってきたかのような猛スピードでのトライだった。そこから仰星攻めまくり、微妙なヒガシのタックルミスも重なり同点を許す。
ファーストキッカー15番の交代により攻守のキーマンがキッカーをも担わぬてわなくなり、しかも慣れないコンバージョンのプレッシャーを...などと言われるがその心配はヒガシの選手には無いと思う。出てくる選手皆 飢えに耐えられず昂る“獲物狩り”への興奮を抑えるように自身の顔、胸、モモをパチパチと叩く。誰も「自分が出てミスしたらどうしよう」など微塵も思っていない、試合に出たい、ヒーローになりたい、目立ちたいのだ。このキッカー交代も含め皆チャンスと思い、選手層の厚いチームにあり“想定内”だったのだと思う。

大試合

トライかと思われたプレーが直前の反則により取り消し。などもありお互いミスなく攻め続け守り続け、気づけば18分を超過する大試合になっていた。

物議を呼ぶ?かも スクラム選択

最最終盤PGのチャンスを得たがここでヒガシはスクラムを選択。ヒガシの選手の印象は誰もがスターになりたい、目立ちたいと思っているから間違いなくショット選択で15番の代役キッカーが新聞一面と思われたが、まさかのスクラム選択。「やっぱり高校生だもんね〜」「一人に勝負の決着を決めさせるのは酷」だとかいう声も聞こえてくるが、

俺が憧れるヒガシのメンタル

ヒガシの選手のメンタルは逆だ。誰もがスターになりたい。目立ちたい。なぜなら集大成でもあるこの舞台もレギュラー争いの途中なのだ。しかし蹴らなかったのは自分が思うに“風”が原因であると思う。今大会風が強く、この試合も例に漏れず。蹴り出したキックがノータッチになるシーンが多かったし、その直前のPGが微妙に逸れたりしたのは風の影響が彼らの経験を増すほど大きかったのだと思う。

ゴールを逸らさない

結果コントロールできない風との戦いを選ばず、コントロールに自信があるスクラムからトライを狙う方が勝ち切る確率が高いと感じたのだろう。ヒガシの危機管理能力は大人のそれを大きく上回ると感じた。それは日々凌ぎを削る戦いを強いられている彼らだからこそより敏感に感じたのだろう。

キッカーが”自信“がなかったり、”責任“を取りたくないからショットを選択なかったのではなく、より得点の確率が高いものを選択した賢い選択だったのだ。

試合途中にNo Sideサイド......

抽選で敗退となった仰星のハイレベルなプレーミスのないプレーのお陰で生まれたこの激闘。ある選手は「敵味方でなく両軍30人合わせてみんなで戦ってるように......」と語っている。ぜひこのコメントはJスポーツのハイライトなどで聞くか、ネットで「仰星」「主将」「30人」で調べて実際に耳にし目にしてほしい。

ヒガシの真価

ヒガシはこのまま決勝にも進んでほしい。そしてもっとそのプレーを見せてほしい。キックを決めまくってほしい。おそらく次の試合には風の強さにも勝るキック力を身につけているはずだ。そうしなければヒガシでは試合に出られない。その前向きな“危機管理能力”それがまたこのチームを強くする。
PGの件を含め引き分け上がりのヒガシの真価が問われる次戦。進化を続けるヒガシの姿が早く見たい。どんなウィットに富んだプレーを見せてくれるのか!

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