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僕は古着屋が好き

おしゃれに目覚めたのは確か中学2年生の終わりだと思います。当時の僕の心はまだ少年。中学生なのにクワガタ捕りに夢中でしたが、周りの同級生が恋に恋焦がれ恋に泣く……なグロリアス状態を目撃して、おれもモテたい!と強く思うのでした。ワイもキッスしてみたいんや!

で、ちょっと悪めの友達に相談したところ「古着屋で服を買え」と言われるわけです。僕が住んでいる多摩市では隣町の町田(神奈川県!)に古着屋が集まっているんですね。当時の町田はガラが悪く、いまでこそ治安は良くなりましたが中学生が一人で行くには少し勇気が要るところ。石橋だけに石橋を叩く性格の僕は親父を引き連れて(お財布係として)はじめて自分の服を買いに行くわけです。

たしか町田のDAMAGE DONEという店だったかと思います。狭くて暗い店内に響くラップミュージック、古着屋独特の匂い、高く積まれたデニムの山…。まさに今、大人の階段を昇ってる感覚がしてドキドキしたのを覚えています。とはいえファッション知識なんて皆無だったので、良くわからないままデニムを購入。LEVI'Sというブランド名はかろうじて知っていたので、ほどよく色落ちした501のレギュラー品を選びました。

その後進学した高校が私服だったこともあり、すっかりオッシャーレに目覚めた僕は古着屋に通い続けます。ちょうど裏原ブームの最盛期でしたが、当然お小遣いが少ないので足を運ぶのは古着屋ばかり。町田に限らず、下北沢、渋谷、原宿……行動範囲が広がった僕は古着をディグるのに夢中になります。そう、古着っていいアイテムを見つけるのが楽しいんですよね。宝探しというか。

80年代の不思議なデニムジャケット
複雑なポケットと絶妙な色落ちが素敵


ヴィンテージのイブサンローランのスーツ
オリーブ色でゆるめなシルエット
肩周りはサイズをお直ししてます

その後社会人になって小綺麗な格好をしてたりもしましたが、近年になって再び古着熱が高まっております。世間的にも古着が市民権を得て久しいですよね。下北なんてコンビニより古着屋の方が多いからな…。

というわけで僕が好きな古着屋を紹介します。
古着屋って店主のセレクト、買い付けが全てなのでチェーン店より目利きが効いている小さなお店が好きです。

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インストバンドtoconomaのギター石橋がお届けするよもやま話。バンドにまつわること、デザインのこと、コラムなど。SNSでは書ききれない…

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