給湯器の電源が入らない、リモコンが付かない場合に考えられる原因

給湯器の修理や交換作業をする仕事に従事している、こたろーです。

給湯器の電源が入らない、リモコンの電源が付かないという症状は、修理依頼の中でも非常に多い内容の1つです。

この記事では「給湯器の電源が入らない、リモコンが付かない場合に考えられる原因」についてご紹介します。

※「給湯器の電源が勝手に切れている、リモコンの電源が勝手に落ちている」というケースについても解説しています。


​給湯器の電源が入らない原因

・電装基盤、リモコン本体など給湯器部品の故障

・給湯器本体とリモコンを接続しているリモコン線の劣化、断線

・漏電安全装置の作動

コンセントプラグなど、初歩的な問題


主に上記4点が考えられます。このうち、ユーザー自身で対応可能なのは「コンセントプラグなど、初歩的な問題」になります。

以下で細かく説明しますが、たまに「コンセントプラグが差さっていなかった」とか「家のブレーカーが落ちていた」などの初歩的なミスがあるので、まずはこれを確認しましょう。


それから、給湯器リモコンの電源が入らないというケースにおいて、「電源が入ったり入らなかったり」というケースでは、完全に故障してしまう手前の状態であることが予想されます。

「勝手に電源が切れている現象は気持ち悪いけど、電源を入れれば問題なく使用できるし…」という感じで修理を見送っていると、急に壊れてしまった時に慌てることになるかもしれないので、なるべく早めに修理業者を手配するのがおすすめです。

それでは1つ1つの原因について、詳しく掘り下げていきたいと思います。


電装基盤、リモコン本体など給湯器部品の故障

電装基盤が故障している可能性もゼロではありませんが、基本的には「リモコン本体の故障」が怪しいです。

使用している給湯器の機種によっては、台所リモコンと風呂リモコンの2つが設置されていますが、「どちらか片方が故障したという状況でも、両方のリモコンが操作できなくなるケースがある」ので、どちらか片方の交換だけで直せる可能性があります。


そして片方のリモコンが故障しているという場合、故障した方を完全に切り離し、正常な方のリモコンだけで操作するという選択肢も残ります。

給湯器のリモコンも1万円を超えるものがほとんどなので、このあたりは利便性や修理費用を含め、修理業者の方に相談してみてください。


給湯器本体とリモコンを接続しているリモコン線の劣化、断線

給湯器には屋内設置型と屋外設置型が存在しますが、屋外設置型において最も多いのが「リモコン線の腐食」です。

リモコンは給湯器本体とリモコン線で繋がっており、給湯器本体から電圧を受けて動作しています。このリモコン線が途中で断線していたり、腐食していたりするとリモコンの電源が入らなかったり、入りにくかったりということが起きてしまいます。


屋内設置型の場合、給湯器自体が家の中にあるため、床下が浸水したとかネズミがいるという場合を除き、リモコン線の断線はあまり見ることがありません。

一方で屋外設置型の場合は、直接雨風が当たるということはなくても、線が剥き出しになっている端子台では腐食しているケースがかなり多く見られます。

この場合は腐食している部分を取り除き、端子台に繋ぎ直すことで復旧する可能性大です。


プロに依頼しても10000円以下の修理になることがほとんどでしょうし、電気やDIYに精通している人であれば、ご自身で直すことも可能だと思います。

自分で修理する場合は、くれぐれも配線のショートにお気をつけください。


【関連記事】

「給湯器の電源が勝手に落ちる」場合は、修理依頼の前にリモコン線をチェックしてみよう


漏電安全装置の作動

給湯器内で漏電していて、給湯器内のブレーカーが作動している場合も、リモコンで電源を入れることが出来ません。

主に水漏れや経年劣化、あるいは漏電安全装置の故障によって発生しますが、水漏れ以外を外観で見抜くことは出来ないので、まずは給湯器本体から水漏れが無いかどうかをチェックしてみましょう。


水漏れがないのを確認したら、コンセントプラグの抜き差しを行ってみるのも1つの手段です。この時、正常に復帰する場合もあれば、リモコンで電源を入れた瞬間に漏電安全装置が作動することもあります。

使える状況ならそのまま使っても問題はありませんが、電源が入っても再び落ちてしまう(もしくは電源がまったく入らない)という場合は、プロによる診断が必要です。


【関連記事】

給湯器にエラーが出た場合は電源の入切(コンセントの抜き差し)で直ることがある!?


コンセントプラグなど、初歩的な問題

非常に初歩的な問題ですが、「給湯器そのもののコンセントプラグが抜けていた」とか「家のブレーカーが落ちていた」というケースも見たことがあります。

大半のご家庭では考えにくいでしょうが、もしこれが原因だったとすれば修理業者を手配して点検診断を取られてしまうのは勿体ないですよね。

業者を手配する前に、まずは「給湯器本体にしっかり通電しているかどうか」を確認しましょう。


まとめ

・電装基盤、リモコン本体など給湯器部品の故障

・給湯器本体とリモコンを接続しているリモコン線の劣化、断線

・漏電安全装置の作動

・コンセントプラグなど、初歩的な問題


電源が全く入らないという場合は言わずもがなですが、頻繁に電源が落ちてしまうという場合も早急な修理をおすすめします。

もしリモコン自体の故障が発生し、給湯器そのものの使用年数も10年近くになっている場合は、本体の交換も含めて検討した方がいいかもしれません。

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