11月3日 みかんの日

2021年11月27日

コロナ前ぶりに、友達の果樹園へ。
今年は、柿狩りでなく、みかん狩り。

都内ながら、広大な農園に婿入りした彼は、
ますます、丸々と、果物みたいな顔になってた。
(元はモデルだったのに)

夜は9時半に寝て、朝は3時半に起きる生活。
それはまるで、土や木々の眠りや目覚めと、
呼吸を合わせるような日々。

同じ日は1日もないと、
手間と時間と愛情をかけながら。

でも、木枝いっぱいたわわに実る、
みかんの木を前に、
「今年は不出来なんだよ」と、
すごく不満そうだった。

「こっちは全然実らなかったし」と、
ひとつも実のない木もあった。

土、日光、水、
必要な3つが揃っても、
条件だけでは、
いい実は育たないらしい。

みかんの木を眺めながら、
果実を育てることは、
言葉を育てることと、
よく似ていると思った。

でも彼は、あんまり気にしてなさそうで、
「こういう年もある」という感じだった。

彼のちゃらんぽらんというか、
細かくない性格もあるかもしれないけれど。

わいわい狩って来たみかんは、
確かにちょっと、すっぱかった。

書けなくて、すっぱい日があっても、
まあ、いいじゃないか。

自分の感性と向き合うことに、
時間と手間と愛情をかけながら、
あとは、心に甘く実るのを待つのみ。


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