飛躍した合理的アイデアを考える5ステップ〜集中、空白、整形、発揮、格納〜

こんにちは kotamat です。
こんな人です↓

今回はクリエイティビティを求められる場面でどのように思考するのかを紹介させていただきます。

クリエイティビティを求められる場面

知的労働者の方は特に、日々クリエイティビティを求められているのではないかと思います。僕はエンジニア出身CTOですが、エンジニアには

- アーキテクチャ選定
- 技術選定

等を含めたクリエイティビティを日々求められるわけですし、CTOになると上記に追加で

- 技術組織の理想像
- 評価基準の策定
- 中長期ロードマップ
- 技術選定の最終意思決定

などを求められるようになり、より一層答えのない難解なものを考えなくてはいけなくなります。
今回はそういったクリエイティビティを求められるような状況において、僕がやっている思考プロセスを紹介します。

想定読者

- 新しいことを考える必要がある人

ステップ1集中

まずは当該事項に集中します。ひたすら考えて疑問に思うことを書き出したり、関連する情報を複数の情報源から取得したりして、その事柄に対しての解像度を上げていきます。必要に応じて思考のフレームワークに入れて考えるのもいいかもしれません。このタイミングで答えがでればそれで終了ではあるのですが、しばしば(とくに誰も答えを持っていないようなものでは)答えが出ないパターンがあるため、その際は次のステップに移ります。

ステップ2空白

情報を収集しきったら、あえて考えることをやめます。ここで大事なのは、考えないようにするのではなく、考えること自体をやめることです。「成功へのフライトプラン」では超意識を働かせる、「ファスト&スロー」の言葉でいうとシステム2で考えていたものをシステム1にわたす。イメージとしては、左脳的に考えていたものを右脳に移譲するイメージで、潜在意識に思考の主導権を渡す感じです。方法としては思考力を使わない、なにかに集中できる環境に身を置くとこういった状態を意図的に作り出せます。人によっては、旅行に行くことであり、マインドフルネスの実践、水辺の公園で休むなど。僕の場合は自転車が趣味なのですが、自転車に乗ることで空白を作り出しています。

こうすることによって、より思考スピードの早い意識が働くようになり、ある日突然アイデアが思いつくようになります。

ステップ3 整形

ステップ2で生まれたアイデアはあくまでアイデアの種であり、アイデアの本体としては未熟です。また殆どの場合言語化されていない、イメージの状態である事が多く、これを具体化してあげないと使えるものにはなりません。整形のプロセスはシンプルに、その状態を現在のリソースでどのように達成するのかを具体化していくものになります。パズルのように組み合わせることによって、大抵の場合はうまく一つの形に収まるかと思います。

ステップ4 発揮

ステップ4は発揮です。整形したものを使い実際に行動し、フィードバックを得ます。ステップ3まではあくまで頭の中でやっていたものなので、実世界でそれがどのように応用されるかを動かしながら検証していきます。

ステップ5 格納

フィードバックを元に、それを体系化し、別の課題が直面したときにも使える粒度に抽象度を上げて言語化していきます。フィードバックの内容はあくまでその事象における結果でしかないため、それを他でどのように使えるかをイメージしながら行います。おすすめはブログを書いたり、登壇する、人に教えるなど他の誰かに対して発信することです。理由としては誰かに伝えるプロセスの中で、抽象度が足りないところを発見でき修正できる点、その抽象度が正しいかどうかを他の文献などを探して肉付けし、より思考を固めることができる点、また他者からのフィードバックをもとに新たなインサイトを得られる点です。

弊社の開発組織においては、各メンバーが月一でブログを書くこととしているのですが、それはこの格納プロセスを強制的に月一で行うことによって、PDCAのプロセスを回すことができ、より短期間で思考状態を上げられると考えているためです。

まとめ

クリエイティビティを発揮する、5つのステップを紹介させていただきました。このプロセスを何回も行うことによって、様々な課題に対する引き出しを作ることができ、課題にぶち当たればぶち当たるほど思考回路が強くなっていくと思います。一つ一つ簡単に紹介させていただきましたが、より詳しい方法は紹介すると長くなってしまうので、気になる方はクリエイティビティ系の書籍などを参考にするといいかなと思います。


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