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自慢の私とは

自慢の娘で
在りたかった私

母との会話のなかで、ふと過去の自分と繋がる感覚があったので書き記しておきたい。

母は、事ある事に口にする言葉がある。「保育園の園長先生が、さっちゃんはどこに行っても何の心配もない子です」と太鼓判を押してくれたと言う話。きっとそれは、母にとって誇らしく40年以上経った今でも、よく話して聞かせてくれる。

でもある出来事をきっかけに、その話には続きが生まれた。
「結婚するまでは自慢の娘だった」
この過去形の言葉が、私の心に深い傷を残していたんだと気がついた。

24歳で離婚を経験した。
その時を境に、母の言葉が過去形になったのを記憶している。
きっと、母としても娘の不幸は悲しく辛い出来事だったのだと今ならわかる。

若すぎる結婚、もちろん周囲からは心配と不安の声があった。
それでも踏み切った時に、もし万が一この結婚が上手くいかなかったとしても「若気の至りだった」と言われることも言うこともしたくないと心に誓ったのを覚えている。

ここでは、その結婚生活の事は触れずにおこうと思うが、強く言えることは、結婚したあの時、「不幸」を願って決断したのではなく、間違いなくそこに強い愛情があり幸せを願っていたのが私の真実だ。

人って
辛くて思い出したくない事を
本当に忘れてしまう

離婚後、私の生活は歪んだ。
記憶が無いくらいに自暴自棄だった。生きる力を失って泣きながら暴言を吐くを繰り返す日々だった様だ。
不思議だけど、人って本当に悲しい時の記憶って心を守るために、本当に忘れてしまうんだなぁと思う。

2歳の息子を連れて実家に出戻り、毎日カーテンも開けずに、泣きながら日々を暮らす。
母にもたくさん助けてもらった。
迷惑も心配も、数え切れない程かけてきたんだと思う。

ダメな私は
自慢の娘じゃなくなった

それは、きっかけは母の言葉だったのかもしれない。でも自分の人生の中で「失敗」と強く認識しダメな自分を創り出していたから、心が大きく触れて悲しみや無価値感が生まれたんだと思う。
離婚しても、別にダメな人間になるわけじゃないのに、そこに「幸せな家庭を築きたい」という願いが叶わずに、自分自身にバツ印を付けていたんだなぁと想う。

常々息子に母が言う
「ママは自慢の娘だった」の言葉にいちいち反応しては、「あぁ、私はもう過去、母が言う自慢の娘じゃなくなっちゃったんだなぁ」と悲しくなっていたのだと思う。

特別であること
大切にされること
自慢できる存在であること

そういう心の穴のようなものを、ずっと抱えて生きてきたように想う。
「ダメな私」を受け止める事が出来なかった。
どんな私はダメだと思って来たのかなと思うと、常に誰かにどう思われるかを軸にして、自分の価値を決めてきたように思う。

・人に迷惑をかける私
・人に不快を与える私
・人に必要とされない私
・人の役に立たない私
・人の期待に応えられない私
・人を失望させる私
・人に信頼されない私
                ……人に愛されない私

全部、人がそこに居た。
誰かの評価が必要だったんだ。
そうしないと「ダメじゃない私」が分からなかったんだと思う。
だから、特別であることを強く求めていたし、必要とされることで安心したかったんだ。
そのくせ、失望される事が怖いから、期待されることも苦手だった。

私はあの時
悩みの中でも最善をつくした
自分で人生の選択をしたんだ

今日、夕食の時間に話の流れから、母がまたあの言葉を口にした。
「保育園の園長先生が太鼓判を押した」話。そして、「お前はどこにだしても恥ずかしくない自慢の娘だった」と。

その時、いつも心に触れていた過去形が、随分と感じる質感が変わっている事に気がついた。
きっと、母にはその言葉が誇らしかったんだろうな。誰よりも私の幸せを願っていたから、自分事のように深く傷ついていて、あの出来事さえなければと思っているのかもしれないと感じた。

これは
私の推測でしかないんだけどね。

母の言葉は
きっかけに過ぎない。
悲しみから心を守るためだった。
お母さんごめんね。

今、振り返って思うことは、あの時は確かに傷ついたのだと思う。
現実を受け止められなくて、相手のせいにすることしか出来なくて、「不幸にされた」ような怒りがあったけれど、結婚も離婚も決意したのは自分だった。
それも、なんの対処もしなかった訳ではなく、その時々で悩みのなかでも改善策はないかを必死に考えて、やむを得ず、結果的にお別れする形になったのが現実だ。

よく頑張ったよねと今の私は思う。
「若気の至り」を口にしない誓いを守り、周囲に泣き言も言わずに、必死に生きていたなぁと思うのです。

その時の最善をつくした。
ダメな私を創り出していたのは
私自身だったんだ。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます🎀
また、気づきがあった時に書き記して行きたいと思っています😊✨

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#エンパシー協会
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