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ピグマリオン効果には本当に気をつけようと思った話

この記事を一言で言うと...

自分の態度や考え方が、関わる生徒たちにダイレクトに影響を及ぼすということの素晴らしさと怖さを再認識しました。


今、『学習する組織』という本を読んでいます。

読み始めた最初の時点では、初めて聞くカタカナ語(システム思考とか、自己マスタリーとか)がたくさんあって消化不良を起こしそうだったのですが、だんだん面白くなってきました。そもそもこれを読もうと思ったのは、現職場の組織形態に不満と危機感を感じたことがきっかけでした。また、そのことについては違う記事に詳しく記そうと思います。

さて、現在在籍している「会社」という組織について考えようと思い、手に取った本書ですが、教育の視点もふんだんに盛り込まれており、ハッとさせられた箇所があったので、ご紹介します。

そもそもピグマリオン効果とは心理学の用語で、簡単に言うと「人間は期待をかけられるとそれに応えようと頑張り、期待をかけた相手の想定以上の結果を出すことがある」というものです。本書ではこれと逆の例が示されていました。以下、引用です。

ピグマリオン効果は、様々な状況で働くことがわかっている。一つの例は学校であり、ある生徒についての教師の評価がその生徒の挙動に影響を与える。ジェーンは内気で、新しい学校に入った最初の学期は特に成績が振るわない。(なぜなら、ジェーンの両親はケンカばかりしているからだ)。これによって、担任の教師は、ジェーンはやる気がないと評価する。次の学期、教師はジェーンに関心を払わなくなり、ジェーンはさらに閉じこもって、またも成績が振るわない。そのうちにジェーンは、閉じこもり、成績不振、教師によるレッテル、無関心、さらなる閉じこもりという、悪化の一途をたどる悪循環にはまっていく。このように、生徒たちは無自覚に、大人の関心が向けられることで、自分の能力について高い自己イメージを持つように「誘導」されたり、あるいは、どんどん悪化していく悪循環の中で、勉強の不振が強化されると、低い自己イメージを持つように「誘導」されたりする。

ガツーンと頭を殴られた気がしました。

というのも、僕が今担当している高校1年生のクラスは、いわゆる勉強があまり得意でない生徒が多く、何度同じことを繰り返してもなかなか重要事項が定着しないという状況が続いています。

そうすると、授業中にその子たちに当てても沈黙が続き授業が進まないので、気がつけば僕はよく出来る生徒だけに答えを促してしまっていました。

頭の中で知らず知らずのうちに

この子には答えられないだろう

きっとまた覚えていないだろう

と決めつけてしまっていたのです。

引用部分を読んだ僕は猛烈に反省しました。このままでは僕の勝手な決めつけが彼らの成長を阻害してしまう大元凶になってしまう。そんなことがあっては絶対にいけない。

誰でも必ずできるようになる!

君たちは絶対英語が得意になる!

最大限の期待を持って生徒と接していくことを改めて心に誓いました。


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