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【002】祖父母の庭【庭と虫と】


どうも!長崎県で若手庭師として働いている永田です!

僕のコラムでは「虫を知ることで、庭が好きになる」をテーマに、祖父母の庭を実際に手入れしながら出会った虫の生態や付き合い方を書いていきます。


今回のコラムは、その舞台となる祖父母の庭をご紹介します。

※写真は9月中旬に撮影したものです。


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1枚目から逆光・・・ すみません・・・笑

約50年に亡き祖父が家を建てた際に作った庭です。


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玄関前には大きなマキと五葉松があります。マキは「門かぶり(※)」チックな仕立てになっていますが、意図してこのようになったのかは不明です。そして、いい感じに茂ってますね~ うん。

※庭木などがトンネルのような樹形になって、門にかぶっている状態のこと。


写真 2020-09-12 17 15 36_

庭の中はフェンスに沿ってツツジがぐるーと・・・ マキとモチは敷地内にランダムに点々と・・・ なんと言うか・・・メリハリがない感じに・・・そして、やはりいい感じに茂ってます。

というのも、祖父はふらっと植木を買ってくるはいいものの、「こういう庭にしたい」というビジョンは特に無かったようで、植木屋さんにとりあえず植えてもらったら写真のようになったというわけです。 庭師の立場からすると、剪定時に脚立が立てやすい仕様のようです。


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さらに奥へ進むと、祖母の畑スペースが出てきました。毎年、主に里芋が植わってるんですが、今年はとりあえずマルチだけしたみたいですね~・・・他にも梅、柿、キンカン等、果樹も植えているのですが、溢れ出る「じいちゃんばあちゃん家の庭感」を紹介する回では無いのでまた別の機会で紹介します。


いかかがでしたか?

一言でいうと「手入れのしがいがある庭」ですよね!!


とまぁ、少し自虐的な文章になりましたが、この庭のおかげで(?)僕は物心つく頃にバッタをはじめ蝶、ムカデ、トカゲなど様々な生き物と触れ合うことができ、虫好きになるきっかけになりました。鑑賞のために作られた見栄えが良い庭ではないですが、僕にとっては大切な場所であることは間違いありません。

今後この庭に訪れる虫たちをはじめ、様々な生き物と共生しつつ、僕の家族が喜んでくれる庭を目指していきたいです。



最後に撮影時にいた虫たちを数匹紹介します。

クロウリハムシ加工画像

ツツジの葉の上にいたカミナリハムシの仲間(同定が難しい・・・) 実際にツツジの葉を食害していたかは不明です。ハムシ(葉虫)と名付けられているように、葉っぱを食べる草食性です。体調6mm前後の小さな虫で写真のように光沢があるものもいれば、トゲトゲの奴、こぶ状の奴等様々。


ルリチュウレンジハバチ

芋虫嫌いの方はすみません。この子はルリチュウレンジの幼虫。ハバチの仲間ですね。ハムシに続きハバチなので、こちらも葉っぱを食べる草食性です。ツツジ科の植物が大好物です。 成虫の体長は約9ミリほどで黒色の光沢がある体をしています。光の加減で瑠璃色に見えるのが特徴。 針はないので人を刺したりはしませんが、結構人の周りをブンブン飛ぶ。 成虫は花の蜜を吸います。

今回見つけた虫たちへの対応は「様子見」でした。つまり放置です。理由は植木を弱らせ枯らすほどのダメージを与える虫ではなく、植木も弱っていなかったためです。

今後も様々な昆虫を見つけると思いますが、その都度、捕殺やオーガニックスプレーを施すような無菌ならぬ無虫の庭にはしたくないため、必要のない殺生は避けます。あまり神経質にならず、いろんな虫を楽しみながらやっていくスタイルです。よろしくお願いします!

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