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遺族年金

年金払えません

 先日Twitterで、年金払えませんって相談してくるとつぶやくと
「遺族年金貰えないですかね…」とレスをいただいた。

そのレスに私は後ろ向きな返信をした
内縁で遺族年金を申請するには生計を一にしていた証明が必要になる。※1戸籍謄本やら死亡診断書の写しも彼のご家族に頼る必要がある。※2

※1 よそ者のヒッキー生活者ゆえ…、隣近所は海と原っぱ
※2 AC(アダルトチルドレン)思考ゆえ、守る者と守られる者の白黒思考で、守る者対象の彼の家族に頼れない

マジ信じられねぇ

 そんな後ろ向き思考のレスを書いている時に、久々に(脳内の彼に)叱られた。
「俺があの思いして(激貧)年金払ったのにオマエ無駄にするの?貰えるかどうかやってもみないで諦めるの?マジ信じられねぇ。くれるっていうお金あるのに申請しないの?マジわからん」
 言いたい放題だった。

借入金

 食品工場を経営していて、取引先は飲食店ばかり。コロナの自粛で飲食店には補助金が出るが、食品工場には出ない。彼は年金や税金が払えず滞納していていたが、亡くなる少し前に銀行の金利なしの借り入れができる政策が施行された。
 先が見通せないコロナで販路が途絶えている中で借入して、新たな販路を開拓したとして、afterコロナになった時に飲食店に卸せる分まで生産量を増やせるか?彼は何人もの友人知人に相談し借入れた。
 そして滞納していた税金やら年金を払って.…亡くなった。

ちなみに社会的に問題にならなかったようだけど、コロナ政策で売上が落ちて税金が払えないのに、税金の滞納があると補助金が貰えない。
→税金を払って補助金が貰えるハズだったのに、亡くなったから補助金が貰えない。〈納税→急逝→補助金の申請不可〉 
(支給要件に支給日から3ヶ月間の営業する縛り)申請日だったかも?

無念

 彼の無念は引き継がないと決めて今日まで生きてきた。
彼が遺した無念より、その無念で私を縛るほうがずっと彼は無念だと思うだろうから。
 あれだけ悩んでした借入金で彼がしたことは、納税/年金の支払い/HPのリニューアル(外注)だった。

どれだけ間が悪かったかと言えば、会社のHPに「販売停止のご連絡」を記載しなければ!と焦ってHPを開いたら見たこと無い新しいHPになってい驚き、残務整理していたらHP作成費の請求書が届いたという間の悪さ。

そんな中で唯一、払ったんだからリターンがある年金を私が何もせずに諦めているの見たらさぞかし無念だっただろう。

遺族年金

 生計を一にしていた証明。この妙にハードルの高い部分だが、市役所に該当地区の民生委員さんを教えて貰おうと連絡を入れたところ、生計を一にしていた証明書を市役所の職員さんが作ってくれて民生委員さんの判子を貰って送るから、切手を貼った返信用封筒を送付してください。あと、商工会さんからも、当該住所で彼さんが事業を営んでいた証明書を作れるそうなので
同封して送りますよ。
 これは私の業務なので切手代だけで大丈夫ですよ!
ハードルが高いどころか、そこにハードルなんてものは存在しなかった。

ありがたすぎてお礼をしたくなるので、皆さん志摩市に観光に行ってくださいませ。

追伸

 遺族年金を申請に行かれる方、年金機構の職員の皆様へ
年金事務所で「主人とは未入籍だったので...」と説明をする私への返答は
亡くなった方は...」「亡くなった方は...」「亡くなった方は...」と何回言われたのだろう。何回言われたか数えたくなって説明は耳に入らなくなった。

亡くなったのはいつですか?」とまるで誕生日を聞くような軽さ。

「(申請に来るまで)遅かったですね


地雷ばかりです。彼は私の中で生きている。そろそろ1年になる。1日1日を生き抜いてきたら今日になった。申請に行かれる方は心に防具を。できたら一緒に説明を聞いてくれるご友人を伴って行かれる方がよろしいです。

 年金事務所の方々へ
まったく気づかれていらっしゃらないと思いますが、死にたくなりました。彼が亡くなったことを再確認することがギリギリの精神状態を崩壊させることもあると知っていてください。

相談者が「主人が」と話していたら、亡くなった人と言わずに「ご主人が」とおっしゃってください。

せめて、言い換えがきかないのなら話すトーンだけでもご配慮ください。

余計な一言はお控えください。遺族年金の受給者の中にはギリギリで踏み止まって生きている人がいます。笑顔の仮面を身に着けて傷だらけの心を抱えて、自分より大事だった人を失って、生きる意味など存在しなくなったこの世の中で、死ぬことが許されないから生きているだけの人が訪れます。
 私が生きて自宅に戻ったのは、名前も知らないアナタのせいで私が命を断ってしまったら、名前も知らない丁寧なお仕事をされている他の年金事務所の職員さんに申し訳ないなと思ったから。
 どうか、遺族を相手にするすべてのお仕事をされている方々へグリーフケアの知識が広まりますように。

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