睡眠大事?

アスリートや運動産業界隈では睡眠大事!という風潮が非常に根強いですね。睡眠が大事なことは否定しませんが、睡眠大事という意味が=長時間睡眠であることとして解釈されて語られることには違和感を覚えます。

世の中の常識として通説化していることの中には思考停止のようなスキーマが生じていることもあると思うのです。その中の一つに睡眠がありますが睡眠って触れてはならない聖域の様で大多数が疑う余地もないといった事象です。睡眠時間が短いのは悪だ!というのは何も考えずに常識だからという当たり前じゃないかという押し付けではないだろうか?

そのように考えるきっかけとなった自分の個人的な体験を少し。2016年頃ですが1日7時間~10時間寝ていた時期がありましたが、寝付きが悪く、寝てもなんだかぼんやり意識があるような感じがしていました。朝は出社ぎりぎりまで寝ていて運動もできず体調が良いとは言えない状況でした。(あとから考えるとストレスが影響していたかもしれません)今はそれなりに短いですが、時間はあまり気にしていません。活動に支障がない程度でOKです。明らかに体調は良好です。本当に時間が長ければ良い?でも睡眠は7時間取らなきゃいけないって言われてるよな…疑問に思いながらもこうした体感があったのが考えなおすきっかけとなりました。

この体験があってから睡眠について調べるようになり以下に触れた長時間睡眠におけるデメリットがあることがわかりました。一見するとしんじられないかもしれませんが一度頭をまっさらにして視点を変えてみてみると睡眠についてのスキーマが外れるかもしれません(一般にだいぶ強固なものですけどね)

①睡眠時には活動時より体温が1度前後低下する。

②体温が1度下がると代謝は17%低下し、免疫力は37%低下する。→朝起きたら風邪ひいてたという体験はここに当てはまるでしょう。

③睡眠時には水分・栄養摂取ができない→栄養や水分が減って代謝も下がれば血液の粘度も上がり各細胞への供給も少なくなる。もちろん全て止まっているわけではなく活動時に比べて低下しているだけですが。

つまり寝ている時間が長くなればなるほど代謝は下がり、回復の材料となる栄養も枯渇しやすくなる。水分が減れば血液の粘度も上がるのは容易に想像できますね。身体の回復には不利な状況が続くわけです。こうした身体の反応があるのに長く寝た方が良いとは自分には思えません。

ダルビッシュ選手のトレーナーで筋トレ界の著名人である山本義徳さんは筋肉を分解させないために3~4時間したら寝ていても1度起きてプロテインを飲むように勧めていました。

寝ているときに成長ホルモンが出て身体を作るんじゃないの?自分もそう思ってました。入眠から90分くらいまでで成長ホルモンの分泌は低下するとのことですので極論1度に90分以上寝る必要もないかもしれません。入眠が成長ホルモンのトリガーなら入眠を複数回発生させた方がより分泌が期待できるのではないでしょうか?多層階睡眠といいますが1度に長時間寝るよりも1日の中で時間を分けて寝るという生活スタイルを取っています。これを始めた2017年頃から3年近く変わらずです。(この方が子供の不規則さにも対応しやすいといったこともあったので)1度に睡眠の状態に入っている時間が短い方が上記に挙げたデメリットが軽減しますし、活動時の代謝産物として脳の側坐核にたまったアデノシンを都度除去できるので眠気も感じづらく活動しやすくなります(アデノシンが側坐核に溜まることで睡眠を誘発しているという説が最近わかってきたそうです。他にも眠気の理由にはいくつかあるのですがここでは割愛します)

長くなるのでこの辺にしますが、睡眠大事!はその通りですが長時間睡眠大事!とはイコールではないということです。寝ているときには何もできないので起きている時間にやることをより充実させていくようにフォーカスしたいと自分は思います。

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