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5/28 文化人っぽいハイパーデート

朝は10時半ごろ、鳴らされたインターフォンの音で飛び起きる。慌てて玄関に行くと立っていたのは警察官。

「災害時に使用するリストのために名前を聞いてます」的なことを言われ、寝ぼけてたのでサラッと名前と住所と電話番号をカードみたいなやつに書いた。その警察が立ち去る時にふと気付いたのだが、「この人が警察じゃない可能性もあったのでは……?詐欺の可能性もあるのでは?」と。案の定、後から起きてきたまつりちゃんに同じことを言われた。

まぁもう手遅れだし、ホンモノっぽさけっこうあったし大丈夫だろうとは思うが、これからは気を付けようと思った。とはいえ、警察手帳見せられてもホンモノかどうか僕には分からないので、逆にどうやったら確認できるのかは不明。次警察官が来たら考えよう。


まつりちゃんはそのまま起き、化粧等の家を出る準備を進める。僕は眠かったし化粧はしないのでもう一回寝た。

「出る準備できたよ〜」とまつりちゃんに起こされたのが12時前ぐらい。今日は1ヶ月半ぶりのガッツリデートなので僕もちょっとオシャレな感じに身なりを整えて家を出た。いい天気だった。

西成
西成

電車を乗り換えて到着したのは新今宮駅、西成の街。今日は2つのイベントをハシゴする予定で西成にやってきた。一つ目のイベントは14時半ぐらいからなのだが、まだもう少し時間がある。それからお腹も空いているな〜〜ということで、駅すぐそこのジャンジャンなんちゃらみたいな商店街で寿司を食べた。

寿司

"とくもり"というやつを頼んだ、普通に美味しいし安い。常連さんと観光客がごちゃ混ぜの店内、店員さんが楽しそうにしてたのがよかった。バスケの日本リーグがテレビで付いてたのでそれを観ながら寿司を食べた。まつりちゃんにペラペラとバスケの解説をしていたが、店を出る時に「まつりちゃんはバスケはしたい?」と聞いたら「全くしたくない」と言っていた。これこそトラベリング!(は?)(死ね)


寿司屋を出たら、今日行く1つ目のイベントの会場へ向かう。まつりちゃんが仲のいい、そして最近は僕も仲良くなってきたシローさんという方が昼間っからDJをするそう。しかも場所は飛田新地の中らしく、僕は飛田新地に行ったことないし想像も付かないので楽しみに歩いて向かっていた。

が、まだもう少し早かったので、通り道にあったココルームにチョロっと寄った。

僕はココルームに入るのは初めてなのだが、swingingというマガユラで仕入れていたフリーペーパーにこのココルームの特集があって、それきっかけで名前と雰囲気は知っていた。

派手でカッコいいけど落ち着く庭、これがフリーペーパーに出てきてた場所。近所のおっちゃんたちと一緒に井戸を掘ったって書いていた。生で観れて感多量……楽しかった。

ちょうどうちも裏庭改造中なので、まつりちゃんと自分達の裏庭の構想を練りつつ、このカッコいい庭で一服した。

まつりちゃんの撮った僕


ココルームを出たらかなりちょうどいい時間。くすんだシャッターとおじさんたちの奇行、そして中国人?フィリピン人?がやってる大量のカラオケスナックを横目にゆっくり歩きながら飛田新地へ向かう。

商店街にて

知らない人がいるかもなので一応書くと、飛田新地とは遊郭、つまりは風俗街。飛田の街に入ると、まだ14時すぎなのにも関わらず、お姉さんを品定めするおじさんお兄さんがあっちゃこっちゃ歩いていた。建物一つ一つは古くて風格があって、かっこよくて面白かった。

が、まつりちゃんと一緒にいることもあり、あんまり店をジロジロ観ると冷やかし丸出しになってしまうため、なるべくメインストリートを避けながらシローさんのいる店を探す。飛田新地では写真撮影が禁止のため、外れに行って地図を観て探して、って感じでイベント会場を目指した。

無事到着

メインストリートからは少し離れた、元バリバリ遊郭のBARにシローさんはいた。機材トラブってたみたいでまだ始まっていなくて、ちょうど「今からやる」ぐらいのタイミングで僕とまつりちゃんは到着した。

シローさんともう1人のおじさん、2人がDJを回していて、それを聴きながらお客さんはゆったり飲むという感じ。イベントというよりもBAR営業withDJって感じのやつだった。

2人とも抜群にDJは上手いし聴き心地がいい。特に今日は場に合っている優しいDJをしてくれていた。ドアのない店は外から丸見え、通りがかる人全員が店内をチラッと見て通り過ぎていく。DJがかけるハイセンスで爆音の音楽、遊郭に行くおじさんお兄さん、洗濯物を干すおばあちゃん。バグっているような馴染んでいるような、不思議な景色とともにダイヤメを飲んだ。

リクエストを聞かれて「ファンクが聴きたい」と僕が答えたら、バッチリ合わせてくれる時間もあった。すごい楽しくて心地よくていい気分でほろ酔いになり、飛田新地に合わせて貰ったチュッパチャップスを口に咥えながら店を出た。


新世界

次に向かうのは「ナニゴトヤ」というお店。少し前にマガユラで話した「芝居紳士」という劇団?ユニット?を観に行く。道中フラフラ散策しながら向かった。僕がタイミーで来たことのある釣り堀居酒屋の前も通った。

聖地巡礼


ちょっと話は変わるが、少し前のホワイトデー、僕はお金がなさすぎたせいでまだまつりちゃんに何もあげていなかった。とはいえホワイトデーにあげるものはもう前から決めていた。僕もまつりちゃんも今お互いにサンダルが壊れててなくなっている状態なので、お揃いでサンダルを買ってプレゼントしようと思っていた。一切忘れていなくて、ずっと頭の片隅には残っていた。

そんなこんなで今日、歩いている最中に下駄屋さんを見つけた。そして「これ可愛い」とまつりちゃんが下駄を手に取った瞬間、僕の頭の片隅に存在しているだけだった"ホワイトデー"がメインストリームに現れた。ここだ!!

下駄

ということでお揃いで買ってプレゼントした。僕は普段から裸足で活動するタイプの人間だったので、これで毎休日裸足で出かけれると思うと嬉しかった。

ちなみにこの下駄を買った「澤野工房」、店内に入って気づいたのだが、めちゃくちゃイケてるジャズのレーベルもやっている店だった。調べたけどかなり面白そうな店で、また今度普通にCDも買いに行こうと思った。気になる方はぜひ行ってみてください、まじで外から観たら普通の下駄屋です。


澤野工房を出たらちょっと焦る時間、めちゃくちゃ急ぎはしないけど寄り道は控えてナニゴトヤへ向かう。道中に変なチャリ見つけた。

変なチャリ

澤野工房からは徒歩10分程度、あんまり迷わずに目的地「ナニゴトヤ」に到着。ハイパーポップ、ネオンと昭和レトロの融合、イケてるシャレてるカッコいい!この超センスの感じは中崎のNOONカフェや和歌山のJammroyaに初めて行った時に感じた感じ。自分が100年かかっても出せないであろう、オリジナリティとセンスとが炸裂する圧倒的かっこよさ……!!

入り口
バーカン越しにみるステージ
バーカン

たまにイベントやりつつも普段は立ち飲み屋をやっている店らしい。お酒も料理も美味しかった。

僕らが到着したら割とすぐに今日のイベントのオープニングが始まった。僕が先日知り合った「芝居紳士」という方々、それから「0F」という劇団、この2組での共同企画が今日のイベント。

芝居紳士は男性2人のコミカルでリズミカルなお芝居。弾丸で注ぎ込んでくる言葉と幅の広い身体表現を上手く使って大波を起こし、客席を引きつけたり飲み込んだりする感じ。話自体はコメディではあるけれど、人間の業みたいなものや大地の力みたいなものを感じてゾッと来る瞬間がたくさんあった。めちゃくちゃ面白かった。

後半の0Fは3人でやっている劇団で、今日の内容は完全なコメディのお芝居。カラッと笑える話自体の面白さはもちろんあったが、やっぱり1番とんでもなかったのは3人のキャラの立ち方。友達同士で「こいつがこんなこと言うたらおもろい」みたいなのって外から観たら全然伝わらないことが多いけど、0Fはほんの一瞬で客席を掴んで一気に身内まで引き込み「こいつがこんなこと言ってるのめっちゃおもろいねん!」って見せられて気づいたらめちゃくちゃ笑ってるみたいな、とにかく引っ張り込むパワーがあった。

みんなで並んでたエンドロール
トイレもかっこいい

芝居紳士と0Fの出番が終わったら立ち飲み屋の営業が開始、一般のお客さんも入れるようになりつつオープンマイクが始まった。オープンマイクというか、どちらかというと出演者を公募したみたいな感じなのかな?もう出演する人は決まっていた。変なおっさんが出てきてカラオケして〜〜みたいな感じになったら、僕も飛び込みでラップをやろう、ちなみにまつりちゃんも普通にライブをしようとしていたが、結構かっちりやっていたので普通に酒飲みながら楽しく観てた。

偶然知り合いのおきゃんさんが出てたのはびっくりした。おきゃんさんが今日やってた紙芝居、2本とも内容知ってるやつだったけど普通にめっちゃ笑った。普通に楽しそうにやっててグッときちゃうというのもあるけど、自分というコンテンツの使い方がめちゃくちゃうまいよな〜〜といつ観てても思う。ストイックな人なんだと思う、ほんまにすごい。

オープンマイク中盤戦
イカ食うまつり


オープンマイクの時間が終わり、一息ついたら僕らはナニゴトヤを出た。甘いもの食べたいよな〜〜と言いながらカフェを探してると、めっちゃ美味しそうな上に雰囲気が良さそうな猫カフェを見つけた。しかし残念ながら営業終了……仕方ないか、じゃあ!!ということで串カツを食べた。

串カツ
串カツを撮るまつりちゃん

この串カツ屋、店員の数がバグってた。リアルにキッチンの中に30人ぐらいいた気がする。もちろん味は普通に美味しかった。まつりちゃんが先に注文してて僕がいらないと言っていたカマンベールチーズ串、まつりちゃんに「絶対食べた方がいい」とゴリ押しされたので食べた。多分1番美味しかった。

ちょい飲みちょい食べで満足して串カツ屋を出たが、いや待て、甘いモノを食べる予定だったのに……と気づいてしまう。ということで、新今宮駅の前のドンキホーテでお菓子とかケーキを買った。このドンキホーテ、初めて入ったけどバカみたいに広かった。マジで言葉の通りバカみたいな広さだった。

ドンキでチョコケーキみたいなやつとかオレオとかを買って退店、疲れたし甘いもの食べたいし早く家に帰ってケーキを食べよう〜〜ということで、22時過ぎに僕らは電車に乗って西成を後にした。

今日は終始ほんとに楽しいお出かけで「いい街だったな……絶対またこよう、ありがとう!」と電車で車窓を見ながら思った。それから乗り換えなし15分、家の近くの駅に着いた。

さよなら新世界


23時ごろには帰宅。ドキュメンタルの1番新しいやつを観ながらケーキを食べた。やっぱフジモンってすごいよな〜〜と思った。結局最後まで観てしまい、寝たのは深夜4時前。夜更かしっていいことの方が少ないですよね。

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