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2023/11/8 下市町散策、ドイツ人の初温泉を案内

朝は9時前に起床。眠い眠い眠い、とチェックアウト時間の直前に起床、起きたらバタバタと用意して宿を出た。良い宿でした。

宿から車で10分ほど、昨日に引き続き「MIND TRAIL」というアートイベントの続きを巡る。昨日は吉野を周り終えて、今日は下市という2つ目のエリアを散策。めちゃくちゃ天気が良かった。

MIND TRAILというイベント自体のことは昨日細かく書いたのでそちらを参照。


下市のスタート地点
千本のひげ根

今日も今日とて杖を手に取り散策……もとい登山を開始。スタートしてすぐは工場の裏みたいなところが順路で、パレットとか見てると倉庫のバイトを思い出しては胃が痛くなった。

そしてすぐに山に入った。廃墟に続く道みたいな小道を歩く、めちゃくちゃ雑多に生い茂っている植物たちは、コピペされて並んでるみたいな違和感と怖さがあった。

廃墟の入り口みたい
植物が乱立
"動物の横断歩道"という作品

バナナの木、沖縄ぶりに観たけど相変わらずデカいしカッコいい。実を付けるところの形の気持ち悪さというか意味不明さというか、この生々しいヤバい感じはメイドインアビスっぽいな〜〜とまつりちゃんと話してた。

デカい葉っぱ
バナナの実を付けるところ


作品数に関しては昨日の吉野の方が多かったが、個人的には今日のこの下市という会場は過去一好きかもしれない、と思っていた。そんなわけないみたいなルートばかりで、めちゃくちゃジャンクで楽しすぎた。

作品っぽいけど作品じゃなかった何か
"収穫時以外は本来眠ってる箱"みたいな作品
まつりちゃん
"昔話を朽ちていく文字に起こした"みたいな作品

時刻は11時ごろ。割と朝早くから動いているけどまだ何も食べていなかったので、めちゃくちゃお腹が空いてきた。ただ今回のこのルートは店がマジでないルートだったので、正直ご飯は諦めていた。

山の上の方にはカフェが1軒だけあるが、まぁ多分ご飯はないだろうなと思っていて、店の前に着いたら案の定「ケーキセット」しかメニューが書いてなかった。やっぱご飯はないよな〜と思いつつ、でもケーキも食べたいし入るか〜〜と入店。すると店に入った瞬間「いらっしゃい、ご飯かな?」と言われた。

ご飯

え、ご飯あるなら食べたいです!と入店してご飯を食べた。近くで採れた栗、野菜、キノコ、自家製こんにゃく。めちゃくちゃ美味しいのはもちろん、こういう"近くで採れた自然のもの"を食べると、なんだか噛むたびにパワーみたいなのを感じてすごい。キノコの味がすごかった。


"人の家の裏道みたいだけど、実は公道なんです"みたいな作品

ご飯を食べ終えたらまた歩き始める。昨日の吉野のダメージもそれなりに足には蓄積されており、ヤバい足が辛い、には割とすぐになった。

カフェから少し歩くと、ルート上で廃校の小学校を横切るところがあった。気になる……と学校の中を覗いてみると、中は美術館になっているっぽかった。

廃校
廃校の中

スタッフ?というか管理者?っぽいお姉さんに「好きに観ていいよ〜」と言われたので中に入った。

ツワイライトという名前の場所らしく、今回はMIND TRAILに合わせて美術館みたいな感じで使われていたが、イベントをしたり普通に泊まりに来たりもできる施設だそう。

教室の一部
教室の一部
体育館

ある程度中を見終わって外に出たら、まつりちゃんが猫と喋り出したので、僕はさっきもいた管理人っぽいお姉さんとゆっくり喋っていた。いつかイベントとかで使ってみたいな〜〜と思った。

そしてそのお姉さんと喋っている時、突然サイレンが鳴り出した。未だ聞いたことのないとてつもない爆音だった。12時ちょうどを町中に知らせるものらしく、真下のここはとんでもない音量になってしまうそう。「誰もこのサイレン求めてないからやめてほしい」とお姉さんが言っていて面白かった。


廃校

廃校を後にしてもうしばらく歩く、ルートの折り返し位置がだいぶ近くなってきていた。標高がどんどん高くなってきて、初めは遙か上空を飛んでいたトンビたちが、自分たちよりも低い位置を飛ぶようになっていた。

"木屑で作ったベンチ"という作品

日差しのある道と木に閉ざされた暗い道とを交互に歩き、ようやく到着した折り返し地点。つまりは山頂的なところ。

祠みたいなのがあったのと、「みんなが拾ってきたモノを壁に挿す小屋」みたいな作品があったが、特に何も拾っていなかったのでちゃんと参加できずで残念。

山頂


折り返してからの道は、一部は被りつつも、基本的に行きしなとは違う道をルートにしてくれている。梅林の隙間を通り抜けたり、空の上を歩くようなデッキを歩いたり。

息をするのが愛おしくなるような景色に紛れ込ませてもらえる、めちゃくちゃいい時間だった。


下りは足が痛い。こう配もなかなかどぎついので、ゆっくりゆっくり下山。スタート地点に置いてきた車に到着したのは14時ごろ。出発のため車に乗り込んだのだが、もうすでにとんでもなく眠たかった。

今日は宿を熊野古道の方に取っていて、この下市町からは宿までは車で2時間ほどかかる。眠くなったら止まって寝るか〜〜と思いながら車を走らせていると、案の定1時間ぐらいが経ったところでアホほど眠くなりダウン。

いもぼた

車を広場に一時停止して15分ほど寝た気がする、まつりちゃんも横で寝てた。再出発したらトイレに行きたくなっていたので、天川の道の駅的な場所に入り、トイレに行っておやつを買って食べた。いもぼた、美味しかった。

少し寝ただけで眠気はマジで吹き飛んで元気になっていたので、どんどん熊野の方へ車を進める。途中にあった謎のデカい吊り橋、面白そうなので一瞬立ち寄った。向こう岸が完全に虚無で面白かった。

謎のデカい吊り橋
僕の写真
天川(十津川だったかも)


今日取っている宿は「れもん」という宿。2年ほど前に一度泊まったことがあり、めちゃくちゃ良かってずっとまた行きたいと思っていた場所だった。店主のゴウダさんも僕らのことを覚えてくれていて、電話越しにめちゃくちゃ歓迎してくれていた。

着く時間分かったら電話して〜〜とれもんには言われていたので、「今から湯ノ峰温泉に寄ってから行くので、19時か20時ぐらいに着きます」と連絡をすると、「うちに泊まりに来てるドイツ人のピーターも車で温泉に連れて行ってあげてほしい」と頼まれた。

ちょっと面白そうだったし全然問題なかったので、れもんに先に寄ってピーターをピックアップしてから湯ノ峰温泉へ向かった。

湯ノ峰温泉
ピーターと湯ノ峰温泉

ピーターはドイツから日本に1ヶ月ちょいの旅に来ている73歳のおじいちゃん。日本語はほぼ全く通じず、僕もほぼ全く英語ができないので意思疎通は大変だったが、色々話そうとしてくれて陽気で面白い人だった。

一緒に風呂に入っている時、僕が英語で「日本のどういうところが好き?」と聞くと「寺とか神社とか、あと自然が良い」と答えてくれた。自然の部分が気になり、日本とドイツの自然の違いってなんだ?と聞こうと思って頭を必死に回転させたが、どうしても英語に起こせずそのまま何も言えなかった。悲しかった。今までで1番「英語できたらよかった〜!」と思った瞬間だったかも。


温泉卵
ピーターとまつりちゃん

風呂を上がったら、入浴前に温泉の中にぶち込んでいて見事温泉卵れへと進化した卵を回収。これはれもんのゴウダさんに頼まれていた。

上がってきたまつりちゃんとピーターと共に、ホクホクの身体で車に乗って宿へと戻った。お風呂を8分で上がりたかったピーターに無理やり温冷浴をさせ、風呂場の中に30分閉じ込めたのだが、どうだったのだろうか……もう今になっては聞く術はない。

僕らの部屋


帰ってきたら晩御飯。ハルカさんというたまたま泊まっていた人、それからゴウダさんと2人でみんなで食べる晩御飯を準備していた。ハルカさんが四国で買ってきた讃岐うどん、ゴウダさんが作ったお好み焼き、ピーターが買ってきた日本酒とビール、僕らが買ってきたなめ茸、全部美味しく食べた。

みんなで英語と日本語混ぜこぜで喋ってた。余計な自己紹介とかはなく、その場をみんなで楽しく過ごす時間、マジでよかった。ゴウダさんの懐の深さというか器のデカさみたいなのをめちゃくちゃ感じた。そこそこ酔っ払った。

外のバーカンでご飯
美味しく食べた


部屋に帰ってのんびり日記を書いたら就寝。翌日はMIND TRAILのもう1会場を周る。

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