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H鋼単純梁の最適化手法(Karamba3D)

H鋼を使った単純梁の最適化手法を提案しています。
他にも、Excelソルバーを用いた方法や、GHのGalapagosを使用した方法を解説しています。

ファイルはこちらからダウンロードしてください。

H鋼を使った梁の設計を行います。
解析方法を説明し、検定比、たわみを制限として最適化を行います。

スパン8m、両端ピン
断面:H鋼
材料:SN400
荷重:20kN/m

解析方法

まずは解析方法について説明します。

部材、境界条件、荷重の入れ方はこれまで説明した通りなので省略します。

材料の入れ方

材料は、[MatSelect]コンポーネントを使用しています。
SN400材を使用するので、それに近いS235を選択しました。

細かい設定は、以下のnoteからご確認ください。

断面設定

[Cross Section]コンポーネントを使用します。
H鋼なので、下のプルダウンから、I-Sectionを選択します。
せい、幅、フランジ厚、ウェブ厚は以下のように入力します。単位系はcmなので注意してください。
フィレット部分も考慮する場合はFillet Radiusに入力してください。

断面設定ができたら、Line To Beamコンポーネントにつなぎます。

解析

あとはその情報をまとめれば解析が回ります。

検定比の確認

Beam Viewコンポーネントから、Legendコンポーネントに以下のようにつなぐと
Beam ViewのRender Settingsで
Cross section→断面
Axial Stress→応力度
Utilization→応力度/許容応力度(%)
Displacement→変位
をそれぞれ確認できます。

最適化処理

目的関数→鉄骨重量
制約条件↓
たわみ:スパンの1/300以下
検定比:100%以下
変数→断面せい、幅
とします。

断面リストからの最適化

JIS規格に則った断面のみを選択するため一部修正しました。
断面設定を以下のように変更します。
変数をnumbersliderに変更することで、Galapagosで最適化することができます。

H断面リストは以下のように作成しています。
回りくどいやり方ですが、CSVファイルで断面を作成すると、入力項目が多いためこのようにしています。
ユーザーオブジェクトに登録すると後が楽です。

OptiCroSecを使用した断面最適化

Analyzeの前に[OptiCroSec]を噛ませることで、簡単に断面の最適化を行うことができます。

制限値をそれぞれ
MazUtill→検定比
MaxDisp→最大変形
と入力することで、それを満たす断面を断面リストからピックアップして反映してくれます。

荷重を変化させると、このように変化します。