他力(ときどき自力も)で楽しむ読書#22

「GOGO!ぷりん帝国」くぼたまこと(エニックス)

 自分で購読しているものでは飽き足らず、隙あらば家庭内にあった本を読んでいた時代もかつてはあった。
 兄が現実世界へ進んでしまったので、いままでおこぼれにあずかっていたマンガ雑誌の続きは読めなくなった。(当時は立ち読みなんて
できないぐらい健全な人間だった)が、弟はまだまだ浸っていたのでジャンルに合わない部分もあったが楽しく読ませてもらっていた。
 当時も少年誌じゃない作品が多かった「月刊少年ガンガン」にその作品は連載されていた。のちに「天体戦士サンレッド」で有名になったくぼたまこと先生の初期作品である「GOGO!ぷりん帝国」。いわゆる怪獣ものかと
思いきや、段々と当時(1990年代後半)の時事ネタがストーリーよりもからんでくるため主たる読者はぽかーんとしたことは想像に難くない。
まあ、「ぷりん帝国」だけでなく先日亡くなったジョージ秋山先生が何故か連載していたこともあったしなあ…
しかし、ベルムスの行動が笑えなくなったり、ゼルドの気持ちが理解できると「大人になってしまったのだなあ」と痛感できる珍しい作品。

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