音楽の力は偉大だ

こんにちは😃コッシーと申します。

愛知県で介護事業を運営している会社の介護事業部の統括責任者をしております。

さて、西野亮廣さんの新インターン生のまーちゃんこと蒔野さんが昨日のブログでオンライン演奏プロジェクト【MUSICING】を始めますと発表されていました。詳細はブログを確認していただきたいのですが、簡潔に申し上げると『音楽の力で世の中に希望を与えたい!』というとてもとても素晴らしい取り組みです。

【たかが音楽されど音楽】

災害時などにたまに「こんな時に音楽とは不謹慎だ!」というご意見を持たれる方がおられます。最もな意見だと思いますし、キングコング西野さんも「お客さんが無事であってのエンタメだ」と常々言われております。ただ、音楽だけに限らず、様々なエンタメにより心が救われる方が確実にいらっしゃるのもまた事実だと思います。コロナウイルスにより音楽を聴ける状況にない方もいると思いますが、音楽を聴くことで勇気づけられた方もいると思いますので、今回の取り組みは非常に意味のある事だと個人的には思っています。

【回想法という介護】

介護の中で【回想法】という昔の懐かしい写真や音楽、昔使っていた馴染み深い家庭用品などを見たり、触れたりしながら、昔の経験や思い出を語り合う一種の心理療法を用いる事が多々あります。昔の記憶を掘り起こさせることで認知症の予防や進行を遅らせる事に役立つと言われています。うちのデイサービスでも昔の映画を見てもらったり、市の歴史が載っている写真集などを見てもらい、その当時ご自身が何をしていたかなどの思い出話を語っていただいたりしております。

【突然だけどロバのパン屋さんって知ってる?】

ロバのパン屋さんという移動販売のパン屋さんをご存知でしょうか。昭和のはじめから、日本でロバあるいは馬に馬車を牽かせて街なかを移動しながら売られたパン屋のことです(ウィキペディアより)。実は岐阜の方で今でも営業をされておりまして、イベントなどで車によるパンの移動販売をされる事があり、その際に「パン売りのロバさん」というロバのパン屋さん定番のメロディーを流されています。何年か前にリハビリの一種としてうちのご利用者とご家族を連れてイベントに参加した時のお話です。

【音楽の奇跡】

Mさんという重度の認知症を患っている女性のご利用者がいらっしゃいました。要介護5で普段は、「おはよう」「はい」「いらない」などの単語は話されますが、会話はほとんど出来ない方でした。その日Mさんは息子さんと一緒にロバのパン屋さんのイベントに参加されていました。息子さんに車イスを押されてイベント会場に流れる「パン売りのロバさん」の音楽を聴いた瞬間、Mさんの口から信じられない言葉が出てきました。「トシ君、あんたの好きな蒸しパンはあるかねぇ」と、その場にいる全員がはっきりと聞き取れる声で息子さんに語り掛けました。その言葉を聞いた息子さんはその場に崩れるように号泣されました。残念ながらMさんはもうお亡くなりになられていますが、Mさんがはっきりとお話されたのは後にも先にもこの時だけでした。

【数値には見えないがその力は確実に、ある】

音楽にどういう力があって、どのような効果があるのかは具体的に数値などで表すことは難しいですが、あの日Mさんが息子さんに語りかける事が出来たのは「パン売りのロバさん」をMさんが聴いたからに間違いないと言えるでしょう。これだけに限らず音楽が起こしてきた奇跡はたくさんあります。そういう中で【MUSICING】の活動はとても意義のあることだと思い、微力ながら応援させていただきます。もしよろしければツイッターのリンクを貼っておくのでフォローをお願いいたします。

現場からは以上です。それではまた。

コッシー




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