トータルで判断した結果

こんにちは😃コッシーと申します。

愛知県で介護事業を運営している会社の介護事業部の統括責任者をしております。

さて、ここ最近介護関連の記事を書いていなかったので、今日は頑張って書いていきたいと思います。

以前の記事でコロナによる通所系の介護報酬の特別措置のお話をさせていただきました。

簡潔に説明するとコロナの中頑張った事業所に対して介護報酬を上乗せして請求して良いよという特別ボーナス的な措置になります。

ただ算定するのに条件がありますので、以前の記事で収入だけで判断するのではなくトータルで考えた方が良いですよと書かせていただきました。

本日の記事ではうちの事業所がトータルで考えた結果どのように判断したかをそのプロセスも含めて共有させていただき、まだ結論を出していない事業所の方々への参考になれば幸いだと思います。

ただあくまでうちの事業所の場合となりますので、参考程度に留めておいていただきますようよろしくお願いいたします。


【結論から言うと】

さて、早速結論から申し上げますとうちの事業所では今回の特別措置の算定はいたしません

この結論にいたるまで以下のように検討しておりますので、そちらもご確認いただければ幸いです。

【検討内容(時系列順)】

①増収金額の試算

まず、うちの事業所が今回の特別措置を算定した場合どれくらい増収になるのかを現状データを基に試算いたしました。

その結果うちの事業所では月額で約16万円の増収となる見込みでした。

②算定条件の確認とそれに伴う工数の計算

今回の特別の算定条件としましては、(1)ケアマネに対しての連絡(2)利用者・家族に対しての説明と同意、となっております。

うちの事業所において特別措置の対象となるケアマネ数は約20人で、利用者数は約60人となります。

ケアマネに対してはおそらく文書と電話にて連絡が済むと思いますので、工数の計算には入れません。

しかし利用者・家族に対してはお会いして説明する必要があるかと思います。移動の時間を含めて1人当たり約30分と試算し、工数を計算すると、30×60=1800分=30時間となります。

③メリットデメリットを把握し、自分の中で答えを出す

・メリット:増益(月額約16万)、職員への給付(ができるかも)

・デメリット:ケアマネさんの負担増(提供表等の修正)、利用者・家族の負担増(利用料の増加)、職員の負担増(ケアマネ、利用者・家族への対応等)

今回の特別措置の場合、その算定事由が『コロナの中頑張ったから』というご褒美的な要素であり、かなりあいまいとなっております。ケアマネに関してはおそらく制度を理解されてる方が多く、利用者と家族が同意してるならメンドクサイけどやるしかないよね、といったスタンスの方が多いと思います。

しかし利用者・ご家族に関しては制度を理解していない方がほとんどです。説明の仕方によっては、『コロナの中面倒見たから値上げしても良いよね』と言われてると捉える方もいるかもしれません(口には出さないと思いますが)。

そうなると利用者・家族は、『断る』という選択肢が取れなくなり、しぶしぶ同意しないといけなくなる恐れがあります。

極端ですが、『あそこのデイサービスはお金にうるさい』というイメージがついてしまう可能性もあります。

さらに多くの事業所が算定する中、あえて算定しない事で逆に良いアピールになるのではないかと思われます(あくまでおまけ程度ですが)。

どのくらいの事業所が算定するかは分かりませんが、説明する手間とケアマネ、利用者等に対してのイメージなどを考慮した結果、僕の中では【算定しない】という結論にいたりました。

④幹部職員等への説明と検討

上記を踏まえて、デイサービスの幹部職員に対して説明を行いました。そして算定するか否かの検討を行いました。

これはどのような会議においても大切な事ですが、議長は予め結末(結論)を想定して会議を進めていった方が良いと思います。

結論を持たないまま会議を進めると議論があっちこっちに行ってしまい何も決まらないまま時間だけが過ぎていき、結局次回に持ち越しましょう、なんてオチになる会議もたまに見られます。

今回は僕の中で上記の結論を持った上で会議を進めました。もちろん職員の意見を聞き、違う結論の方が良いと思えば柔軟に対応するつもりです。

ただ今回の会議においては、参加者全員が僕とほぼ同じ意見でした。

⑤そして結論へ

あとは会議で決まった事をデイサービスの他の職員へ周知徹底します。ケアマネや利用者・家族にはあえてこちらから連絡せず、問い合わせがあった場合、うちの事業所では算定しませんと伝えるという事になりました。


【あくまで現時点での結論】

ただこの結論はあくまで現時点での結論です。例えばこの特別措置が特別ではなく永続的に続く措置なったり、算定金額が大きく変更したり、利用者負担がなくなったりと、状況が変わればもちろん結論が変わる事もあると思います。

大切なのはそうなった場合に柔軟に対応できるよう準備と情報収集を常にしておくことだと思います。


今日は長くなりました。最後まで読んでいただきありがとうございました。

現場からは以上です。それではまた。

コッシー



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