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コッシー、土地を買う。②

入居者にクリスマスの予定を聞かれたので、「皆さんと一緒に過ごしますよ」と笑顔で答えたら、「あんた寂しいのう…」と本気で心配されました。

こんにちは、コッシーです。


さて、【土地を買う】シリーズ第2弾でございます。

前回のお話を読んでいない方は先に目を通していただけると分かりやすいかもしれません。


デイサービスの隣の土地について購入の打診があったわけですが、うちの会社としては前向きに検討していくことになりました。

その旨を地主さんにお伝えをしました。とりあえずクリーニング屋さんの取り壊しを行い、それが終わって更地になってから価格の交渉に入る事になりました。

今月の頭くらいから解体工事は始まりました。建物を建てる時というのはそりゃ慎重に建築するわけですが、いざ解体となりますと周囲への気配りは必要ですが壊すのに躊躇もいらないわけで、結構あっという間に解体は進み、1週間ほどできれいな更地になりました。

そこのクリーニング屋さんは僕が入社する前から営業をしていたわけで、きっと何十年も歴史を積み重ねてきていたと思うのですが、それが1週間で全て壊されてしまうのを見ると、形あるの物の儚さを感じずにはいられませんでした。#でも思い出として生きるよ


実は、今回の土地の購入に対して知り合いの不動産屋さんに相談に乗ってもらっていました。不動産屋さんも「この土地は絶対買った方が良い」と太鼓判をいただいていました。

クリーニング屋さんの取り壊し後に本格的に価格交渉に入ることも不動屋さんに伝えました。すると、不動屋さんからこんな事を言われました。

「大丈夫だとは思うけど、一応クリーニング屋さんだったのなら、強力な洗剤が土地に混入してるかもしれないから、念のために土壌検査をした方が良いかもしれないね。大丈夫だとは思うけどね」

なるほど、確かに購入してから土地が汚染をしたことに気付くのは具合が悪いと思います。念には念を入れた方が良いかもしれません。

地主さんに土壌検査の件を連絡を入れると、地主さんも納得されていました。念には念を入れましょうということで、クリーニング屋さんに土壌検査を行うよう伝えてもらいました。

すると、どうやらクリーニング屋さんの息子さんが少し怒っているとのことでした。

「うちの両親が土地が汚染する洗剤なんて使うわけがない!うちは地域から愛された真っ当なクリーニングですよ!検査なんてする必要はないと思います」

そう言われ突っぱねられたみたいです。

息子さんのご両親を思う気持ちは分かりますが、ただ言っていることに根拠があるわけではありません。100%土地が汚染されていないとは言い切れないのです。

地主さんも同様の気持ちだったみたいで、仮にうち以外の方に土地を売る時に土壌汚染が確認された場合賠償責任の問題にもなるかもしれません。

検査費用を地主さんが持つと言う条件で土壌検査をすることをクリーニング屋さんに再度交渉しました。

「そこまで言うなら好きにしてください。もし汚染されていたのならそりゃこちらの責任なのでこちらで何とかしますよ。まぁ絶対に有り得ませんけどね」

そんな風に言われたらしいですが、土壌検査をすることは了承してくれたみたいで、きちんと汚染が確認された場合にはクリーニング屋さんが責任を持って解消すると契約を結んだそうです。


そして検査が始まりました。1週間もしないうちに結果が出ました。

土壌検査の結果は、環境省で定められている基準値を大幅に超えるクロロエチレンという有害物質が発見されました。

土地が汚染されていることは絶対に有り得ませんと言っていたクリーニング屋の息子さんはこの結果を聞いて顔をヒクヒクと引き攣らせていたそうです。

そして土地の汚染を払しょくするためには土地に解毒剤みたいな洗剤を混ぜて土地を中和させるそうです。その費用がなんと500万円ですってよ、奥さん!

クリーニング屋さんの息子さんはその額を聞いて身体をプルプルと震わせていたそうです。#口は災いの元


ということで、土地の中和工事がまた行われる予定で、年明けの中盤までかかるそうです。

どうやら価格交渉はそこからになりそうです。

また進捗が合った場合共有しますね。皆さんも土地を買う気持ちで読んでいただけると嬉しいです。


現場からは以上です。それではまた。

コッシー

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