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【荒ぶりエッセイ】お前の立場なぞ知らん

先月の始めに引いた風邪の影響でいまだに咳が止まらないのですが、なぜか音声収録の時だけピタッと止まります。

こんにちは、空気を読む自分の喉を褒めたいコッシーです。

さて、毎週火曜日にピリカさんが【荒ぶりエッセイ】と題して、日常で起こった憤りを感じたことや納得いかないことなどを記事にされています。

これがとても痛快で、何と言うかウジウジと愚痴をこぼすのではなくスカッとさせて次に向かっていく姿勢がとても気持ち良いんです。

僕も人間ですから腹が立つ事やカチンと来ることの一つや二つあるわけで、それをずっと腹に抱えているのは精神衛生上あんまりよろしくありませんので、ピリカ先輩を見習って今日は荒ぶってみようと思います。

それでは張り切って行ってみましょ~!


◆◆◆◆◆◆◆


あるスタッフがうちの会社を辞めることになった。
5年以上も勤めてくれた明るく元気な方で他のスタッフや利用者さんからも信頼されているスタッフだった。

出来れば続けて欲しかったが、どうやら金銭的なやむを得ない事情があるとのことで、今よりもっと稼げるところで働く必要があるとのことだった。
本当に残念だけどこちらでは出来る事は限られていた。
話を聞けば聞くほど、どうすることもできなく結局退職が決まった。

周囲から慕われていたスタッフだったので、みんなでお金を出し合って何か贈り物をしようということになった。
その考えはとても素晴らしいと思ったが、僕は物よりもお金を渡す方が良いと思った。
大した金額にはならないかもしれないが、それでも少しでも何かの足しになれば助かるのではと思った。

「何が欲しいか分からないし、今回はお金を贈るのはどうかな?」

僕が提案すると大反対するスタッフがいた。

「現金を渡すのはやっぱり心がこもっていないと思う!相手が何が欲しいかを考えて選んだ物を贈るのが良いと思います!!」

そう鼻息荒く僕に言ってきた。
他のスタッフたちは金銭的な理由から退職することを知らないし、現金を直接贈ることになんとなくいやらしさを感じることも分かるので、ここはそのスタッフに黙って従うことにした。
最終的には、みんなでお金を出し合って(もちろん僕も、しかも少し多めに!)お花とお菓子を贈ることにした。


退職するスタッフの勤務最終日。
みんなからと言ってお花とお菓子を渡した。
受け取ったスタッフは涙ぐんで喜んでいた。
これはこれできっとみんなの気持ちが伝わったのだと思う。

ただ、僕はみんなとは別に封筒に気持ち程度のお金を入れてコッソリとそのスタッフに渡した。
スタッフは驚いていたが、「助かります」と受け取ってくれた。

大したことではないけれど、本当にこれまで頑張ってくれた人だったので、これくらいはしてあげたいと思った。
後日、本人から感謝を伝えるメールが届いた。
これから大変だけど身体に気を付けて頑張ってくださいと返信した。


それから数日後のことだった。
「現金は心がこもってない!」と吠えたスタッフが再び僕に噛みついてきた。
どうやら僕が”個人的”にあのスタッフに餞別を贈ったことをどこからか嗅ぎつけて怒っているらしい。

「コッシーさん!先日辞めた○○さんに私たちに黙って餞別を贈ったでしょ!そういう勝手な事をされたら困ります!私たちの立場が無くなるじゃないですか!!」

はぁ??である。


なぜ僕が個人的に餞別を贈ったら、他のみんなの立場が無くなるのか全く持って意味が分からない。
僕が一人だけ良いカッコをしようと抜け駆けしたとでも思っているんだろうか。
仮にそうだとしても、何の問題があるんだろう。

贈り物で1番大切なことは贈る側の立場ではなくて、受け取る人に喜んでもらうことだと思う。
そういう意味ではみんなで贈った物も、僕が個人的に贈った物も喜んでくれたのだからそれで良いんだと思う。
お前の立場なんて知らんわい、である。

でもこういう人にいくら伝えても話は平行線になることを僕は知っている。

「そうか、それは悪い事したね」

そうやって僕が素直に謝ると気が済んだのかそれ以上言ってくることはなかった。
いろいろと納得できないことはあるけど、退職したスタッフが喜んでくれたからそれで良いかなと荒ぶりそうになる気持ちを抑えた。

でもやっぱりムカつくので、ここで荒ぶることで自分の気持ちを整理しようと思う。


◆◆◆◆◆◆◆


毎週火曜日は荒ぶりエッセイの日。
日頃溜まっている荒ぶりを吐き出す事で気分が晴れることもあると思います。

ただ、ピリカさんがとても良いことを言っていました。

「荒ぶりの分だけ、自分も磨けるか」

荒ぶりを吐き出すのは大いに結構ですが、それだけではなく荒ぶりから何を得るか、自分がもっと成長できるかは、きっとそこにかかっているのだと思います…ってピリカさんが言っていました(笑)

よかったら皆さんも荒ぶってみてください。
自分を見直す良い機会になるかもしれません。


それではまた。
コッシー

#荒ぶりエッセイ
#ピリカさん

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