通所介護の未来(後編)

こんにちは😃コッシーと申します。

愛知県で介護事業を運営している会社の介護事業部の統括責任者をしております。

このnoteは僕が介護現場で感じた事、経験した事、ある問題に対してこういう施作を行ったらこういう結果になったよという僕の経験談を書いていき、皆さまのビジネス等の参考になったら嬉しいなという思いでやっております。

今日は「通所介護の未来(後編)」というテーマで書いていきたいと思います。

本日の記事は昨日の続きとなりますので、先に昨日の記事を読んでいただけると幸いです。

【入口ではなく中身が問われる】

さて、昨日記事で通所介護の次回の介護報酬改定では評価が重要となるとお話しさせていただきました。入り口で決まっていた介護報酬だったのが介護の中身が問われるカタチになると考えています。※しつこいようですが、あくまで僕の個人的見解です。間違ってたらごめんなさい。

【ADL維持等加算とは?】

では、そんな来たるべき評価の時代に対し今から何をすればいいのでしょうか。前回の改定の際に新たに新設された【ADL維持等加算】という加算があります。詳しくは各々調べていただきたいのですが、超簡潔に説明すると利用者のADLが維持もしくは向上したら加算を上げるよーっていう【評価】によって算定できる加算になります。実は今の介護報酬にも評価でもらえる加算があるんです。でもこの加算の点数が利用者1人当たり1カ月6単位です。600単位でも60単位でもなく6単位なんです。「え・・・たったの?」と思われた方は正解です。そうたったの6単位なんです。つまり頑張って利用者のADLを維持向上させてもらえる金額が約60円なんです。しかもこの加算、算定するのに結構手間がかかるんです。バーセルインデックスというADL値を測る指標を1年間測定しその結果向上もしくは維持できればやっと算定ができる加算です。1年も手間をかけてたった6単位しか算定できませんので、僕の周囲でこの加算を算定しているデイサービスはほとんどいないと思います。

【この加算を取りに行く】

うちのデイサービスではこの【ADL維持等加算】の取得に向けて現在ADLの測定を始めております(バーセルインデックス)。なぜどこも取っていないような加算を取りに行くのかというと、当然次回の改正で点数が上がると睨んでいるためです。そしてこの加算を取得するには約1年かかります。次回の改定後から取得を目指し取れたとしても算定できるのは再来年になってしまいます。そうなる前に今から準備を始めているという事です。

【ADL維持等加算を取得することで得られるモノ】

・加算による報酬アップ:加算点数がどれくらい設定されるかは正直分かりませんが、現行のままということは無いのではないかと思っています。厚労省としては、基本点数は下げたいという思惑があると思いますので、基本点数を下げた分加算で補わせようとするのではないかと思っています。

・ADLの維持もしくは向上できていると広報できる:ADL維持等加算を取得できたということは、ADL値が維持もしくは向上できたという証明になりますので、ケアマネージャーやご家族などに広報できると思います。実は加算点数よりもこちらの方が効果があると思っています。いくら「うちはリハビリ頑張っています!」「ADL向上のために配慮しています!」と口で言ったところで数字で証明できないと意味がないと思っています。この加算を取得いれば少なくとも85%の利用者のADL値が維持向上したと言える根拠になり得ます。

・職員の士気が上がる:点数はさておいて、目的を共有しそれに向けて職員一丸となって取り組むことで士気が上がる場合があります。ただそれには納得いく説明ができるのと自分自身が熱量を持つ事が重要です。

【まとめ】

さて、2回に渡り長々と説明いたしましたが、重要なポイントは以下の3点です。

①通所介護の報酬は【評価】が加味されていく

②評価を測る指標として【ADL維持等加算】がある

③【ADL維持等加算】の取得には約1年かかる

未来を見据えどう行動されるかは各事業所によりますが、やはり早め早めに行動するのが重要だと思います。

皆様の事業所の目標や戦略など聞かせていただけたら幸いです。

現場からは以上です。

それではまた


コッシー


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